松山市議会 > 2016-03-04 >
03月04日-06号

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  1. 松山市議会 2016-03-04
    03月04日-06号


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    平成28年 3月定例会                 平成28年          松山市議会第1回定例会会議録 第6号          ──────────────────             平成28年3月4日(金曜日)             ───────────── 議事日程 第6号   3月4日(金曜日)午前10時開議日程第1 会議録署名議員の指名日程第2 承認第1号 訴訟上の和解を定める専決処分の承認を求めることについて 議案第1号 平成27年度松山市一般会計補正予算(第5号) 議案第2号 平成27年度松山市競輪事業特別会計補正予算(第2号) 議案第3号 平成27年度松山市介護保険事業特別会計補正予算(第4号) 議案第4号 平成27年度松山市道後温泉事業特別会計補正予算(第3号) 議案第5号 平成27年度松山市卸売市場事業特別会計補正予算(第1号) 議案第6号 平成27年度松山市後期高齢者医療特別会計補正予算(第1号) 議案第7号 平成27年度松山市工業用水道事業会計補正予算(第1号) 議案第8号 平成27年度松山市一般会計補正予算(第6号) 議案第9号 平成28年度松山市一般会計予算 議案第10号 平成28年度松山市競輪事業特別会計予算 議案第11号 平成28年度松山市国民健康保険事業勘定特別会計予算 議案第12号 平成28年度松山市介護保険事業特別会計予算 議案第13号 平成28年度松山市母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計予算 議案第14号 平成28年度松山市駐車場事業特別会計予算 議案第15号 平成28年度松山市道後温泉事業特別会計予算 議案第16号 平成28年度松山市卸売市場事業特別会計予算 議案第17号 平成28年度松山市勤労者福祉サービスセンター事業特別会計予算 議案第18号 平成28年度松山市鹿島観光事業特別会計予算 議案第19号 平成28年度松山市小規模下水道事業特別会計予算 議案第20号 平成28年度松山市松山城観光事業特別会計予算 議案第21号 平成28年度松山市後期高齢者医療特別会計予算 議案第22号 平成28年度松山市公債管理特別会計予算 議案第23号 平成28年度松山市公共下水道事業会計予算 議案第24号 平成28年度松山市水道事業会計予算 議案第25号 平成28年度松山市簡易水道事業会計予算 議案第26号 平成28年度松山市工業用水道事業会計予算 議案第27号 松山市職員の分限に関する条例等の一部改正について 議案第28号 松山市職員給与条例等の一部改正について 議案第29号 特別職の職員で常勤のものの給与に関する条例等の一部改正について 議案第30号 松山市暴力団排除条例の一部改正について 議案第31号 松山市職員の退職管理に関する条例の制定について 議案第32号 市議会議員等報酬・期末手当及び費用弁償条例の一部改正について 議案第33号 松山市文書法制審議会条例の制定について 議案第34号 松山市情報公開条例等の一部改正について 議案第35号 松山市手数料条例の一部改正について 議案第36号 松山市市税賦課徴収条例及び松山市固定資産評価審査委員会条例の一部改正について 議案第37号 松山市人口減少対策推進条例の制定について 議案第38号 松山市民会館条例等の一部改正について 議案第39号 松山市総合コミュニティセンター条例等の一部改正について 議案第40号 松山市安岡避難地条例の一部改正について 議案第41号 松山市公民館条例等の一部改正について 議案第42号 松山市立小中学校空調設備整備PFI事業者選定審査会条例の制定について 議案第43号 松山市学校設置条例の一部改正について 議案第44号 松山市教職員の退職管理に関する条例の制定について 議案第45号 松山市教育研修センター条例の制定について 議案第46号 松山市立子規記念博物館条例及び松山市庚申庵史跡庭園条例の一部改正について 議案第47号 松山市青少年センター条例の一部改正について 議案第48号 松山市火災予防条例の一部改正について 議案第49号 松山市計量検査所条例の一部改正について 議案第50号 松山市消費生活センター条例の制定について 議案第51号 松山市国民健康保険条例の一部改正について 議案第52号 松山市幼稚園型認定こども園保育所型認定こども園及び地方裁量型認定こども園の認定の要件を定める条例の制定について 議案第53号 松山市斎場条例の一部改正について 議案第54号 松山市廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例の一部改正について 議案第55号 松山市都市公園条例の一部改正について 議案第56号 松山市建築審査会条例の一部改正について 議案第57号 松山城二之丸史跡庭園条例の一部改正について 議案第58号 松山市漁港管理条例の一部改正について 議案第59号 松山市海の駅条例等の一部改正について 議案第60号 包括外部監査契約の締結について 議案第61号 松山市過疎地域自立促進計画(平成28年度~平成32年度・中島地域)の策定について 議案第62号 松山市北条児童センターに係る指定管理者の指定について 議案第63号 工事請負契約の締結について(坊っちゃんスタジアム内野下段観覧席改修工事) 議案第64号 市道路線の認定及び廃止について 議案第65号 市営土地改良事業(農地保全事業(寺地区))の施行について 議案第66号 松山市指定地域密着型サービスの事業の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例等の一部改正について 議案第67号 松山市指定障害福祉サービスの事業等の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部改正について  (一般質問)   ──────────────── 本日の会議に付した事件日程第1 会議録署名議員の指名日程第2 承認第1号、議案第1号~第67号   ──────────────── 出席議員(43名)  1番  池 田 美 恵  2番  岡   雄 也  3番  川 本 健 太  4番  岡 田 教 人  5番  大 木 健太郎  6番  向 田 将 央  7番  上 田 貞 人  8番  杉 村 千 栄  9番  中 村 嘉 孝  10番  太 田 幸 伸  11番  山 瀬 忠 吉  12番  長 野 昌 子  13番  清 水 尚 美  14番  吉 冨 健 一  15番  大 塚 啓 史  16番  白 石 勇 二  17番  松 本 博 和  18番  本 田 精 志  19番  角 田 敏 郎  20番  小 崎 愛 子  21番  武 田 浩 一  22番  上 杉 昌 弘  23番  梶 原 時 義  24番  武 井 多佳子  25番  渡 部   昭  26番  友 近   正  27番  大 亀 泰 彦  28番  雲 峰 広 行  29番  渡 部 克 彦  30番  若 江   進  31番  菅   泰 晴  32番  栗 原 久 子  33番  原   俊 司  34番  猪 野 由紀久  35番  丹生谷 利 和  36番  寺 井 克 之  37番  森 岡   功  38番  宇 野   浩  39番  池 本 俊 英  40番  田 坂 信 一  41番  土井田   学  42番  清 水 宣 郎  43番  白 石 研 策   ──────────────── 欠席議員(0名)   ──────────────── 事務局出席職員職氏名  事務局長     西 山 秀 樹  事務局次長    橋 本   篤  総務課長     仙 波 章 宏  議事調査課長   野 村 博 昭  議事調査課主幹  山 内   充  議事調査課副主幹 高 橋 秀 忠   ──────────────── 説明のため出席した者の職氏名  市長       野 志 克 仁  副市長      梅 岡 伸一郎  副市長      西 泉 彰 雄  総務部長     大 町 一 郎  理財部長     片 山 雅 央  総合政策部長兼坂の上の雲まちづくり担当部長           矢 野 大 二  総合政策部危機管理・水資源担当部長           桝 田 二 郎  理財部副部長   黒 瀬 純 一  財政課長     黒 川 泰 雅  市民部長     唐 崎 秀 樹  保健福祉部長   矢 野 一 郎  保健福祉部社会福祉担当部長           西 市 裕 二  保健福祉部子ども・子育て担当部長           岡 本 栄 次  環境部長     大 野 彰 久  都市整備部長   山 崎 裕 史  都市整備部開発・建築担当部長           柳 原   卓  下水道部長    青 木 禎 郎  産業経済部長   平 野 陽一郎  産業経済部道後温泉活性化担当部長           大 崎 修 一  産業経済部農林水産担当部長           佐 伯 俊 一  消防局長     芳 野 浩 三  教育長      山 本 昭 弘  教育委員会事務局長前 田 昌 一  教育委員会委員長 金 本 房 夫  会計管理者    秦   昭 彦  公営企業管理者  平 岡 公 明  公営企業局管理部長竹 田 正 明   ~~~~~~~~~~~~~~~~       午前10時0分開議 ○丹生谷利和議長 これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付の日程第6号のとおりであります。   ──────────────── ○丹生谷利和議長 まず、日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は、会議規則第86条の規定により、議長において25番渡部 昭議員及び26番友近議員を指名いたします。   ──────────────── ○丹生谷利和議長 次に、日程第2、承認第1号及び議案第1号ないし第67号の68件を一括議題とし、上程議案に対する質疑とあわせ、一般質問を行います。 この際、申し上げます。各議員の発言は、申し合わせの発言時間内においてお願いいたします。 次に、傍聴人の皆様に申し上げます。傍聴される皆様は、傍聴席で拍手、その他の方法により賛成、反対の表明をしないよう御注意願います。その他騒ぎ立てないようお願いいたします。 それでは、一般通告者の発言を順次許可します。まず、白石勇二議員。 〔白石勇二議員登壇〕 ◆白石勇二議員 おはようございます。本日の一般質問トップバッターを務めます自民党の白石勇二です。よりよい松山市を目指して質問させていただきますので、市長並びに関係理事者の明快で前向きな御答弁をよろしくお願いします。 まず初めに、えひめ国体についてお伺いします。私自身、高校球児として国体に出場し、長年スポーツ界にかかわってきたことから、国体の開催地を初め、スタッフの皆さんがどれほど苦労されているのか痛いほどわかります。国内有数の一大イベント国民体育大会をぜひ成功させていただきたく、議員になって初めての一般質問でも取り上げさせていただきましたが、5月からスタートを切るプレ国体を目前に、国体に参加する方、支える方々を応援する立場から質問させていただきます。さて、平成29年9月に開幕するえひめ国体まで約1年半を残すところとなり、いよいよプレ大会の時期が迫ってまいりました。5月からは、本市を会場に、なぎなたのリハーサル大会として、第57回都道府県対抗なぎなた大会が開催され、これを契機にえひめ国体が事実上スタートすることになります。競技会場となる各施設の整備は、順調に進んでいるようですが、国体準備の進捗状況についてこれまでとは少し違う観点から幾つかお伺いします。 大昔から大切に受け継いできた遍路文化によって培われたお接待の心で、選手やスタッフを初め、全国各地から来松される方々をお迎えし、愛顔でつながる国体を目指すには、競技会を支える方々の存在が欠かせません。特に、市民ボランティアの確保は急務でして、昨年8月から募集していると伺っていますが、現在の応募状況はどのようになっているのでしょうか、今後の見通しとあわせてお答えください。 また、大会運営には、国体担当職員だけでは到底足りず、大勢の職員が動員されることになると思います。来年の本大会はもちろんですが、この春から始まるリハーサル大会においても、市職員に汗をかいていただく必要があると思いますが、果たして平常業務に支障なく動員できるのか、休日返上で大会運営に従事する職員の健康面が心配されます。市職員の動員体制と業務や健康への配慮についてどのような対応をされているのか、お聞かせください。 次に、各競技の開催に当たり、会場の準備は進んでいると思いますが、その一方で、慢性的な交通渋滞に拍車がかかり、通勤・通学に支障が出たり、駐車場が満車でとめられないなど、大会中の市民生活が心配されます。交通渋滞や駐車場不足にどのような対策をされる予定なのか、また地元への説明などの時期を具体的にお答えください。 この項目の最後に、大勢の選手などが滞在中、利用されるであろうフリーWi-Fi公衆無線LAN環境についてお尋ねします。選手などの滞在期間中、行動範囲は試合会場だけにとどまらず、宿泊施設、観光地などさまざまな場所に及びますが、公衆無線LANが快適に使えるかどうかが、選手などの満足度を左右すると思います。会場などにおける公衆無線LAN整備の状況と今後の充実策をお伺いします。 次に、トライアル発注についてお伺いします。昨年ヒットしたドラマ「下町ロケット」。経営危機にある中小企業が、すぐれた技術力で生き残りをかけ奮闘するストーリーは、高い人気を誇りました。トライアル発注とは、地元の中小ベンチャー企業が開発したユニークな新製品をまず自治体が試験的に購入し、すぐれた機能を認めることで信頼性を高め、販路拡大につなげてもらおうという制度です。すぐれた技術がありながら、知名度不足で販路拡大ができない中小企業やベンチャー企業を、自治体の信頼を背景にPRすることで支援することができます。愛媛県を初め、全国各地で実施されているこのトライアル発注制度ですが、本市においても導入が検討されたと聞いています。 そこで、お伺いする1点目は、これまでトライアル発注に採用された本市に拠点を置く中小企業が開発した商品はどのくらいあるのか、お伺いします。 また、本市には、先進的な技術力を持ちながら、販路開拓に苦労されている企業がたくさんあります。例えば、蛍光灯にかわりここ最近一般家庭にも普及しつつあるLED照明。日本政府が署名した水銀に関する水俣条約により、基準値以上の水銀を含む蛍光ランプは、2017年から輸入や製造が禁止になります。LED照明は、エネルギー効率がよいためCO2削減につながります。このLED照明の中に、ブルートゥースの電波を発信する機能のついた製品で、かつエネルギー効率を高め、投資効率のよい製品を地元企業が開発しております。電波を出すための大げさな機器を必要とせず、既にある蛍光ランプをLED照明に交換するだけというシンプルな構造が功を奏し、県外から多くの問い合わせが来ています。現在、野球のキャンプ地として有名な多くの観光客が来ている久米島空港にて採用され、キャンプの情報などを発信しております。この機能を使えば、防犯の情報配信、災害時の情報配信、観光客への情報配信、観光客の動向調査など、ほかにもさまざま使い道がある製品です。なお、ブルートゥース通信方式は、ほぼ100%のスマートフォンやタブレット端末、ノートパソコンに採用されているのも大きな強みとなる先進的な技術です。この製品ラベルには、Matsuyamaの文字が記されており、松山の技術者の誇りとプライドのあかしと言えるのではないでしょうか。先進的な商品を見きわめるには、情報収集と目ききが欠かせず、役所にとって難しい仕事であることは承知していますが、地元の中小零細、ベンチャー企業が開発した商品を市が率先して導入しPRすることについて、市長の考え方をお聞かせください。 次に、水道管の耐震化についてお伺いします。私が所属する都市企業委員会では、水道事業における震災対策の取り組みについてを閉会中の調査研究テーマに選定し、平成26年8月から地震などの災害に強い水道の構築や国の支援制度など4つの分野に絞ってさまざまな議論を重ねた上で、さきの12月定例会において、理事者に対し7項目の提言を行いました。その提言を受けて、理事者におかれては、年明け早々には、中核市市長会を通じた国への財源確保の要望書提出を行い、また2月下旬には、耐震化工事の説明看板を作成し、さらに今議会冒頭、公営企業管理者からの業務計画の説明では、提言に沿って、救急医療機関や指定避難所などの重要施設への基幹管路の耐震化を優先的に整備することや、それにあわせた応急給水拠点の整備などについても早期に事業計画を策定し推進する、と力強く表明されるなど、提言内容の実現に向け努力する意欲的な姿勢は大いに評価できると思っております。今後も提言の趣旨を踏まえ、引き続き関係部課等の連携のもと、その実現に向けて鋭意努力をしていただきたいと強く願っております。さて、提言の中でも述べておりますように、水道は、ライフラインとして、災害時には飲料水としてだけではなく、命を守るさまざまな活動に必要であります。東日本大震災で被災された方々が最も苦労されたのも、飲料水などの生活用水確保だったと伺っています。本市でも南海トラフ巨大地震が、近い将来、高い確率で発生すると懸念されており、その備えに万全を期すことは、緊急かつ最重要課題であります。そこで、本市の水道施設の耐震化の現況を見てみますと、浄水場や配水池については、全国平均よりも耐震化率が高く、目標に掲げている平成30年度末の耐震化率100%に向け、おおむね順調に事業を進めているとのことであり、大変心強く思っていますが、その一方で、基幹管路については、全国的にもかなりおくれているということで、不安を感じている市民の方が大勢いるのでないでしょうか。今後、基幹管路を初めとする水道管の耐震化を少しでも早く進めていただくことが、多くの市民の笑顔につながると考えていますので、以下、このことに関する質問をさせていただきます。 質問の1点目は基幹管路の耐震化についてであります。基幹管路については、平成25年3月に策定した基幹管路の耐震化基本構想に基づき、平成25年度から62年度の38年間で545億円をかけ211キロメートルの耐震化を行っていくという非常に息の長い計画となっています。平成28年度の予算案を拝見しますと、水道事業の震災対策は、全体で平成27年度に比べ約12億5,000万円増の33億円余りが計上され、積極的に取り組んでいこうとする強い思いがあらわれた予算になっていると感じられます。 そこで質問ですが、平成28年度当初予算案のうち、基幹管路の耐震化の具体的な事業内容をお伺いします。 また、基幹管路の耐震適合率はどれぐらいになると見込んでいるのか、平成27年度末の見込みと28年度に計画どおり実施できた場合の年度末の見込みをお伺いします。 質問の2点目は、基幹管路以外の水道管、いわゆる配水支管の耐震化についてであります。松山市の水道管の総延長は、約2,200キロメートルで、そのほとんどは配水支管だと聞きました。水道管に被害が生じた際に影響が大きいのは、基幹管路ですので、震災対策の重点を基幹管路に置くという判断は間違っていないと思いますが、配水支管の耐震化をおろそかにしていれば、やがては老朽化し、漏水事故が多発することにもなりかねませんので、こちらの対策についても着実に実施していく必要があると思います。とりわけ配水支管といいますと、震災時に重要施設への給水ルートを確保するために、市内14カ所の救急医療機関までの配水支管の耐震化を進めており、計画では平成30年度に完了する予定だと聞いています。市民としては、一日でも早く完了して、安心させてもらいたいところです。 そこで質問ですが、配水支管の現状として、平成26年度末時点の上水道の配水支管の総延長とそのうち耐震適合性のない配水支管はどれぐらいあるのかをお伺いします。 また、救急医療機関への給水ルートの確保ですが、現在までに何カ所の病院までの耐震化工事が完了しているのか、14カ所全ての完了は、1年でも前倒しできないのか、完了までの見通しをお伺いします。 また、救急医療機関を終えた後、どういう方針で配水支管の耐震化を進めていくべきかを考えると、救護所や避難所までの給水ルートの耐震化を優先して進めるべきであり、都市企業委員会からも、避難所等の応急給水拠点までの水道管路の耐震化計画を早急に策定することと提言しています。どのような方針で、いつまでに計画を策定し、いつから着手するのか、理事者のお考えをお伺いします。 最後に、質問の3点目は、避難所となる小・中学校への応急給水拠点整備についてであります。水道管全体の耐震化が完了するのは、数十年先になりますが、地震などの自然災害は、いつ発生するか予測することはできませんので、万一への備えを可能な限り整えておくことが大事だと思います。このため都市企業委員会からも、大規模な地震などで被害が広範囲に及んだ場合、給水車の台数確保や応急給水作業に当たる公営企業局職員の配置が物理的に困難な状況が想定される中で、緊急時の効果的な給水活動方策として、他市事例などを参考に、小・中学校への応急給水栓の整備などについて関係機関と協議の上進めていくよう、理事者へ提言させていただきました。この提言に対し、公営企業局からは、提言は有効だと考えられるため、平成29年度から事業着手できるよう、関係各課及び機関と調整を行うとともに、平成28年度に一部の学校でモデル的に整備できるよう取り組んでいくとの前向きな回答をいただきました。 そこで質問ですが、現時点までの関係課などとの協議の中で、平成28年度に取り組む予定のモデル校の選定は、どのように進めていくつもりなのか。 また、平成29年度以降の事業計画をどのように考えているのかをお伺いします。 最後に、春は選抜甲子園からと言われるように、すぐそこまで春は来ています。昨年は、松山東高校野球部の活躍、ことしは残念ながら愛媛松山での選抜出場はかないませんでしたが、この若い世代が今まで以上に住みたいまち松山になるよう、市民の代表として声を届けていきたいと思います。以上で、質問を終わります。 ○丹生谷利和議長 これより答弁を求めます。野志市長。 〔野志克仁市長登壇〕 ◎野志克仁市長 白石勇二議員に、私からはえひめ国体の進捗状況についてのうち、ボランティアの確保と市職員の動員体制、健康などへの配慮についてお答えします。 まず、ボランティアの応募状況ですが、2月末現在で、大会PR活動やえがおダンス、えがお体操の普及活動を行う広報ボランティアは258名、受付・総合案内や会場整理などを行う運営ボランティアは378名、合わせて636名の方に登録していただいており、順調に確保できています。今後は、来年の国体に向け、より多くの運営ボランティアの方々の協力が必要です。そこで、地域団体や企業、大学などに出向いた説明会の開催や県が担当する開会式と閉会式に従事するボランティアの方々へ本市のボランティアとしても登録いただくよう声がけするなど、引き続き積極的な募集を行い、目標とする2,000名の確保に努めてまいります。 次に、市職員の動員体制と業務や健康への配慮ですが、各競技会場での受付案内や選手など大会関係者の輸送、会場美化など、さまざまな業務に多くの市職員が従事することになります。そこで、国体本番を見据え、競技別リハーサル大会から平常業務に支障がないよう従事する職員を各部局からバランスよく配置し、全庁体制で対応することにしています。また、休日に大会運営に従事した場合は、振りかえ休日を取得することで、職員の健康管理にも配慮してまいります。 そのほかの質問につきましては、関係理事者からお答えいたしますので、よろしくお願いをいたします。 ○丹生谷利和議長 矢野総合政策部長。 〔矢野大二総合政策部長登壇〕 ◎矢野大二総合政策部長兼坂の上の雲まちづくり担当部長 白石勇二議員に、えひめ国体の進捗状況についてのうち、交通渋滞や駐車場不足の対策と地元説明及び会場等の公衆無線LAN整備についてお答えいたします。 まず、交通渋滞や駐車場不足の対策についてですが、競技の開催に際しては、選手・監督等を会場へ確実に輸送した上で、市民生活への影響も最小限にとどめる必要があります。そこで、開会式・閉会式を所管する県と連携を図りながら、これまで大規模イベント等で実績のある民間の広場や公共施設などを利用した臨時駐車場の確保に努め、シャトルバスで会場への計画的な輸送を行います。あわせて、県外から訪れる多くの皆様をおもてなしの心でお迎えするため、広く、市民の皆様にも大会期間中のマイカー使用の自粛や公共交通機関の利用等をお願いするなど、車両の進入を抑制することで、交通渋滞の緩和を図ってまいります。これら対策につきましては、今年度開催された和歌山国体で収集した個人競技や団体競技など、競技ごとの特性に応じた交通手段の選定や競技日程によって変化する観客動向の情報を踏まえ、来年度策定する輸送交通計画の中で、さらなる検証を行いたいと考えています。また、地元への説明についてですが、県によりますと、開会式・閉会式の交通規制などの詳細は、関係機関との調整を要することから、29年の夏ごろになると伺っています。そこで、本市では、特に影響の大きい地域の皆様に対し、輸送交通計画の策定段階から、地元代表の方などとの意見交換の機会を適宜設けるなど、丁寧な対応に努めてまいりたいと考えています。 最後に、公衆無線LANについてですが、本市では、松山市公衆無線LAN重点整備計画に基づき、競技会場である松山中央公園や北条スポーツセンターはもちろん、道後地区や堀之内公園周辺など、市内14施設、77カ所に整備し、平成27年12月からサービスを開始しています。特に多くの宿泊が予想される道後地区では、ホテル周辺の道路でも利用できるなど、滞在中快適に利用できる環境の整備に努めています。また、本市も参加する愛媛県公衆無線LAN推進協議会でも、愛媛県、市町、通信事業者などが協力し、平成28年1月末現在、市内で1,038カ所に整備しており、先ほどの77カ所と合わせて1,115カ所で利用可能となっています。今後も市有施設への整備を拡大するとともに、協議会とも連携しながら、公衆無線LAN環境のさらなる充実に努め、国体で本市に来られる方々の満足度の向上を図っていきたいと考えています。以上でございます。 ○丹生谷利和議長 平野産業経済部長。 〔平野陽一郎産業経済部長登壇〕 ◎平野陽一郎産業経済部長 白石勇二議員に、トライアル発注についてお答えします。 まず、これまでの取り組み実績についてですが、本市では、トライアル発注制度は導入していませんが、愛媛県で平成17年度から19年度まで実施し、延べ39事業者、41品目が購入され、そのうち市内は11事業者、13品目でした。また、トライアル発注制度にかわり導入した、新商品生産による新事業分野開拓者認定制度では、11事業者、11品目が認定され、そのうち市内は5事業者、5品目でした。 次に、地元企業が開発した商品の導入についてですが、愛媛県では、トライアル発注制度の実施期間中、試験的に購入していましたが、現在の認定制度に切りかえてからは、商品購入を推奨するにとどめています。また、この発注制度で購入する場合は、随意契約で、商品単価が高額になりがちになるなどの課題もあります。こうしたことから、本市では、トライアル発注制度の導入は考えていませんが、地元企業の商品のPRや販路開拓の支援は重要ですので、愛媛県の認定制度や松山商工会議所の松山ブランド新製品コンテストで選ばれた技術や商品の紹介を進めるとともに、来年度から近隣市町と合同で商談会を開催し、商品の発掘・認知度アップにつなげたいと考えています。以上でございます。 ○丹生谷利和議長 平岡公営企業管理者。 〔平岡公明公営企業管理者登壇〕 ◎平岡公明公営企業管理者 白石勇二議員に、水道管の耐震化についてお答えします。 まず1点目の基幹管路の耐震化についてですが、平成28年度の具体的な事業内容は、配水本管の埋設ルートを決定するため、市内中心部など約52キロメートルの路線調査を実施するとともに、石手川ダムの水を取水する取水堰から市之井手浄水場までの導水管更新工事などの地質調査及び詳細設計を行うほか、導水管、送水管、配水本管を合わせて約6.3キロメートル耐震化する予定です。さらに、平成28年度からの新たな事業として、かきつばた浄水場と竹原浄水場を結ぶ送水管約4.5キロメートルを耐震化するため、6年間で総額42億5,300万円の継続費を設定し、初年度の平成28年度は、立て坑の掘削を予定しています。これら基幹管路の耐震化には、平成27年度予算の2倍強となる14億255万円を計上しており、重点的に取り組んでいくことにしています。 また、基幹管路の耐震適合率については、平成27年度末に26.1%、28年度末には3.6ポイントアップの29.7%になると見込んでおり、平成26年度末の全国平均36.0%には届いていませんが、国の国土強靱化アクションプランにある平成34年度末の基幹管路の耐震適合率50%という目標に早く追いつくよう、全力で取り組んでまいります。 次に、2点目の配水支管の耐震化についてですが、平成26年度末時点の上水道の配水支管の総延長は、約1,940キロメートルあり、そのうち耐震適合性のない配水支管の延長は、約159キロメートル、率にして約8%となっています。配水支管は、これまで漏水防止の観点から、強度の劣る石綿セメント管や内面がさびて劣化しやすい無ライニング鋳鉄管などの取りかえを積極的に行ってきた結果、全体として良好な状態にあると認識しています。 また、救急医療機関への給水ルートの確保については、14カ所のうち、現在までに愛媛県立中央病院など8カ所が完了しており、おおむね計画どおり進捗しています。残りの6カ所につきましては、医療機関の移転や改築などで完了時期が不明確なところもありましたが、平成28年度末までに3カ所、29年度末には残り3カ所の工事が完了する見通しが立ちましたので、事業完了を何とか1年ほどは前倒しできるものと考えています。 また、救急医療機関への耐震化事業を終えた後の取り組み方針等につきましては、都市企業委員会からの提言に基づき、給水区域内の避難所に指定されている小・中学校までの給水ルートの耐震化に優先して取り組むことにしています。その中でも、震災時に被災者に対する医療救護活動を行う救護所に指定された小・中学校の優先度がより高いと思われますので、まずはこれら救護所24カ所への給水ルートの確保の計画を救急医療機関への事業が完了する平成29年度中に策定し、30年度から着手できるよう取り組んでまいります。 最後に、避難所となる小・中学校への応急給水拠点の整備についてですが、都市企業委員会からの提言のとおり、災害発生時には、公営企業局職員が不在でも地域の方を中心に応急給水拠点での給水活動が可能になることが最も有効だと考えていますので、応急給水拠点の整備・運用について、市民の皆様の御理解と御協力もいただきながら、早急に整備計画等を作成することにしています。そこで、御質問のモデル校の選定は、学校を所管する教育委員会と整備内容等について事前に調整した上で、学校周辺の配水管が耐震化されていることなど、平成28年度中に施工が可能な学校を2校から3校選び整備したいと考えています。 また、平成29年度以降の事業計画については、28年度に整備する学校での施工状況や運用面での課題等について整理・検証を行うとともに、教育委員会等とも緊密に連携を図りながら、毎年度7校から8校のペースで、おおむね10年間で完了できるよう計画を作成することにしています。以上でございます。 ○丹生谷利和議長 以上で、答弁は終わりました。(「議長」と呼ぶ者あり)白石勇二議員。 ◆白石勇二議員 自席より再質問させていただきます。 トライアル発注制度についてなんですけど、以前、平成16年12月の定例会で同じ質問が出たと思うんですけど、そのときには前向きな関係部局による庁内組織の設置も含め調査研究してまいりますという答弁いただいているんですけど、平成16年から十何年かたった中で、時代の流れもあった中で、今現在、トライアル発注制度についてはしないよと、今県が導入している認定制度に変更していますという理解でよろしいんでしょうか。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○丹生谷利和議長 平野産業経済部長。 ◎平野陽一郎産業経済部長 トライアル発注制度の導入につきましては、愛媛県が平成17年度から導入をいたしましたので、県の実施状況も見ながら検討をいたしました。購入実績が余り見込めないことや商品単価が高額になりがちということもあって、本市では導入をしておりませんが、なお商品のPRあるいは販路拡大は、中小企業支援にとりましても非常に重要なことであるというふうに私ども認識をしておりますので、先ほど申し上げました商工会議所が実施する新製品コンテストで選ばれた商品を積極的にPRするあるいは事業実施予定の広域連携の商談会で商品の紹介をさせていただく、そういったことで対応したいと考えております。以上です。 ○丹生谷利和議長 よろしいですか。 以上で、白石勇二議員の一般質問を終わります。 次に、大木議員。 〔大木健太郎議員登壇〕 ◆大木健太郎議員 自民党議員団の大木健太郎です。一般質問を一括方式にてさせていただきます。市長を初め、関係理事者の皆様には、明快なる御答弁をよろしくお願いいたします。 さて、天災は忘れたころにやってくると言われますが、6,434人が亡くなった阪神大震災、ことしで発生から21年がたちましたが、ことし成人された若い世代には、記憶にない出来事だと思います。地震規模は、気象庁発表でマグニチュード7.3、3連休の翌朝午前5時46分に発生し、いまだに行方不明者が3名います。そのときテレビに映った破壊されたまちの映像は、地震の恐ろしさを物語っていました。ここにいらっしゃる皆様は、まだ記憶にあると思いますが、今もなお遺族の方々は、震災を忘れないでと訴え続け、神戸市長は、経験と教訓を次の世代に引き継ぐために取り組みを進めると決意を述べています。私たちの住む松山は、気候が温暖で、自然環境にも恵まれ、災害が少ないことが松山の最大の魅力であり、それが誇りや愛着にもつながっています。しかし、日本の国土は、有史以来、地震に脅かされ続けた特殊な土地です。それに加えて、近年は地球環境の変化により、巨大化した台風や豪雨、豪雪、猛暑、竜巻などが容赦なく襲ってきます。今日の予測や予報などの気象技術が進歩したとはいえ、どんな天災がどこで起こるか、全て予測はできず、どこにも安全神話が通用しないと考えるべきです。第6次松山市総合計画に、安らぎのある安全・安心の政策を掲げ、災害等に強いまちをつくると宣言され、危機管理部署を充実させており、私も最も重要なことであると考えております。そうした中、昨年は、私の住む道後のまちを初め、松山市全体の宿泊者数は、過去15年で最も多い数になりました。松山市は、観光都市です。海外からも、また日本全国からも多くの旅行者が訪れます。災害の教訓を生かし、お客様や地域の方々の安全と安心を与える、住んでよし、訪れてよしの日本一安全な国際観光都市を目指さなければなりません。 そこでまず、松山に住む外国人在住者及び外国人観光客などへの災害時の対応についてお尋ねします。えひめ国体や東京オリンピック開催を前に、地域が防災に関心を持つだけではなく、行動することから始めようと、3月1日に道後湯築地区自主防災組織と道後温泉旅館協同組合、道後商店街振興組合、道後温泉誇れるまちづくり推進協議会、地元金融機関など、そして松山市の関係者が一丸となって、道後温泉地区合同防災訓練を実施いたしました。松山市は、地域の防災組織の核となる防災士が全国でもトップクラスです。道後温泉地域においても、全国で初となる試みとして、道後温泉旅館協同組合加盟の37軒の旅館に防災士を誕生させようと、自分たちのまちは自分たちで守るという意識で、えひめ国体開催を前に、旅館やホテルに防災士を誕生させています。道後に来られるお客様をみずからで守る地域防災力を高め、市民やお客様にとって安心と安全な環境をつくっていきたいと考えております。 そこで、1点目の質問ですが、国際観光温泉文化都市松山として、2020年の東京オリンピックを前に、年々増加している外国人観光客に対し、国においては外国人の方々にわかりやすいさまざまな案内サインなどのデザインの検討や整備が急がれ、特に災害時の避難場所等を外国人へわかりやすく示したインフォメーション・看板デザインなどの対応が必要とされています。野志市長は、海外の観光誘客を積極的に取り組む松山市として、災害時などの外国人等への案内、誘導などをどのようにお考えなのか、また外国人に向けサインなどを今後どのように整備されていくのかをお聞きします。 次に、道後温泉本館保存修復工事についてお尋ねします。先日、道後温泉本館の工事が、数年短縮可能との見出しで大きく新聞報道などをされました。道後温泉本館は、平成18年、前回の検討で、一部閉館しながら工事をすると約11年かかり、完全に閉館して工事をすると約8年かかるとの試算が示されております。どちらの方法でも相当長い工事期間となり、何の対策もしなければ、観光産業に多大なる影響を与え、その経済損失額は六百数十億円との予測が出ております。それを受けて、松山市は、平成24年度から、専属部署を新たに設けながら、道後の魅力の向上策として、仮称椿の湯別館を整備することを決定し、道後温泉活性化計画を策定してまちづくりに着手するなど、総合的に道後の活性化に取り組んでいただいていることは地元関係者や観光産業業者などから期待の声が上がっております。私も地元を代表する市議として、本市の取り組み姿勢には大変感謝をしております。しかし、その一方で、道後温泉本館の工事は、何といっても地域経済に与える影響が大きい問題であることは変わりありません。その証拠に、先日開催された審議会の内容が、複数のメディアから大きく発信されており、道後観光だけの問題ではなく、松山市や愛媛県、さらに四国全体の観光産業にも大きな影響を及ぼす問題だと捉えなくてはなりません。 そこで、2点目の質問ですが、今回の市の見直し内容では、最新の技術を取り入れながら、耐震方針を再検討して取りまとめたとの記事でしたが、今回どのような調査や検討をしたのか。 また前回の予備検討と比較してどのように変化したのか、さらに今後どのような内容を検討するのか、具体的にお示しください。 最後に、台湾並びに台北市との経済観光交流事業についてお尋ねいたします。松山市は、平成21年から台湾との交流が始まり、ことしで台湾台北市との交流7周年。これまでの交流が花咲き、台北市長への訪問や民間観光団体との相互交流が図られ、松山市に台湾からたくさんの観光客が訪れ、昨年は2万人を大きく超えるなど、今後ますます台湾からの誘客を期待しているところでございます。先日、台湾では、1月16日に実施された2016年中華民国総統選挙が実施されました。初めての女性総統蔡英文さんが台湾14代目の総統として5月に就任され、国民党から民主進歩党に政権交代が行われます。安倍首相は、台湾新総統に祝意を示し、日本と台湾の人的交流がさらに進んでいくことを期待すると述べ、日本と台湾の関係強化に意欲を示され、「台湾は日本の古くからの友人だ」と言われてました。松山市と台湾との交流には、行政、大学、民間企業、温泉、そして市民の方々のさまざまな交流が活発に行われる中、今日、アジアの映画界で話題になる松山商業高校初代野球部監督故近藤兵太郎氏であります。近藤先生は、台湾統治時代に台湾へ渡り、台湾嘉義農林高校に野球部を創設、台湾人・日本人の混合チームをつくり、台湾の田舎の弱小チームを育て、台湾代表として第17回甲子園大会に出場し、事前の予想を覆し、全国大会で見事準優勝をかち取り、台湾に凱旋されたそうです。その後、松山に戻られ、新田高校野球部の監督を務められました。台湾での事実をもとにした注目の野球映画「KANO」が制作され、まさに松山の誇れる先人近藤兵太郎を主人公とした人間模様を描いたもので、アジア最大の映画祭において、大きな反響と話題になりました。それをきっかけとして、当時教わった野球部の部員の方々や映画を見られた多くのファンの方が、近藤監督の故郷松山に大勢が訪問されております。先人の功績が、今、松山市と台湾との交流のさらなるきずなとなっております。 そこで、最後の質問ですが、台湾政府の新たなる政権交代を踏まえ、野志市長は、台北市政府とのチャンネルを生かし、台湾に向けてさらなるトップセールスをどのようにお考えなのか。 またインバウンド観光は、日本全国の都市との競争が激しく、他の都市に勝つためにも知恵と工夫が必要です。松山市として、外国人の観光客に向けた戦略を今後どのようにお考えなのか、お尋ねいたします。 以上、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 ○丹生谷利和議長 これより答弁を求めます。野志市長。 〔野志克仁市長登壇
    ◎野志克仁市長 大木議員に、私からは道後温泉本館保存修復工事についてお答えいたします。 道後温泉本館の耐震性については、平成12年度実施の総合診断で、震度6強ないし震度7に相当する大地震時に、いずれの棟も倒壊は辛うじて免れる程度との所見をいただいたことから、平成17年度末に本館の保存修復工事の予備検討を取りまとめました。 そこで、そのことを前提として、今回どのような調査や検討を行ったかについてですが、平成26年度から文化財や耐震設計に精通した7名の専門家に協力をお願いし、地震時の地盤状況を把握するため、液状化や振動特性などの地質調査のほか、小型カメラによる目視できない建物内部の壁や鉄筋探査機とレントゲン撮影による浴室のコンクリート部分の構造など、建物の隅々まで詳細な調査を実施しました。また、最新の解析技術での構造計算や文化財の価値を損なわない耐震工法を採用し、精度の高い耐震補強設計と修理計画を検討しました。 次に、前回の予備検討と比較した主な変更内容についてですが、まず神の湯の浴室を壊して建てかえる改築から補強して使う改修に変更し、神の湯棟などの曳屋工事と木造部の解体や組み立て工事をなくしました。また、コンクリートの浴室とその周りの木造建物を連結させ、木造部分の耐震工事箇所を減らしたこと、さらに又新殿と南棟の屋根のふきかえが不要になったことで、大規模な素屋根で覆う工事をなくしたことが主な内容です。 最後に、今後どのような内容を検討していくのかについてですが、先般、工事期間などの報道がされましたが、現在は、地元関係者の方々の意見を聞き取りしている段階であり、今後の予定としては、工事中の営業はどうするのか、道路の交通規制はどう行うのか、さらに工事をどのように見せるのかといった内容を検討することで、工事の進め方や工期などが大きく変わります。そこで、文化財の専門家や文化庁の助言を初め、道路管理者や交通規制部署との協議、また地元観光事業者や旅行会社の意見など、総合的に精査をしながら、道後温泉活性化計画審議会に諮り、最善策を検討してまいります。 そのほかの質問につきましては、関係理事者からお答えいたしますので、よろしくお願いいたします。 ○丹生谷利和議長 桝田危機管理・水資源担当部長。 〔桝田二郎危機管理・水資源担当部長登壇〕 ◎桝田二郎危機管理・水資源担当部長 大木議員に、災害時における対応についてお答えします。 まず、松山に住む外国人及び外国人観光客への案内、誘導などについてですが、災害等有事の際を見越した安全・安心のための対策を講ずることは、国際観光温泉文化都市を標榜する本市の責務として重要であると考えています。そこで、現在、本市では、災害時の避難所を示す避難所標識やその避難場所までの進行方向、距離などを示した避難誘導標識に英語での併記を加えるほか、図記号(ピクトグラム)を取り入れ、日本語が理解できない外国人の方々にもわかりやすく、スムーズな避難につながる標識の整備を進めています。また、公共交通の拠点となるJR松山駅前や市駅前を初め、道後温泉放生園や松山城ロープウエー駅舎前の観光施設に設置しているまつやま道しるべマップにも図記号のほか、英語、韓国語、中国語を表記することで、災害時に最寄りの避難場所までわかりやすく誘導できるよう努めています。 次に、外国人向けのサインなどの今後の整備についてですが、国のインバウンド戦略や国際化の進展などにより、本市の外国人観光客や在住外国人は、さらに増加すると見込まれます。こうした中、国は2020年の東京オリンピック・パラリンピックなどに向け、避難場所などのピクトグラムの標準化の方針を取りまとめ、避難場所や誘導に必要な案内板には、避難場所と災害種類の図記号を併記することなどが示されたことから、本市としても、避難所標識や避難誘導標識の整備を進める中で、よりわかりやすい表記に努めるほか、観光案内所でも災害情報が提供できる体制を整えるなど、ハード・ソフト両面での取り組みにより、外国人観光客などの不安解消や安全確保を図っていきたいと考えています。以上でございます。 ○丹生谷利和議長 平野産業経済部長。 〔平野陽一郎産業経済部長登壇〕 ◎平野陽一郎産業経済部長 大木議員に、国際観光推進についてお答えします。 まず、台湾へのトップセールスについてですが、次期総統に就任される蔡英文氏は、日本との関係を強化するとの報道があり、また現在の台北市長の柯文哲氏は、蔡氏が主席を務める民主進歩党から支持を受けていますので、政権交代後もこれまでと同様の交流を進めることができると考えています。今後とも、ともに最古と言われる温泉、同じ松山という名称、また文化、スポーツ面などでの台湾との御縁を大切にしながら、トップセールスを効果的に行い、合宿や修学旅行の誘致などの成果につなげていきたいと考えています。 次に、外国人観光客誘致へ向けた今後の戦略についてですが、外国人観光客の誘致は、重要なテーマであり、その戦略は、国の施策や年間100万人規模の外国人でにぎわう広島地域あるいは交通機関などの戦略と連携しながら取り組むことにより、実効性を増すものと考えています。具体的には、昨年国の認定を受けた2つの広域観光周遊ルートの定着へ向けて中核的役割を果たす中で、観光地としての価値と評価を高めていきます。また、関西や九州エリアの観光とあわせて、瀬戸内・松山エリアにもお越しいただけるよう、モデルルートの提案やモニターツアーの誘致などに取り組みます。このほか、多言語ウエブサイトの充実や外国人観光客からの検索数の多い広島や宮島のサイトとのリンク、さらには俳句を活用した効果的な情報発信にも取り組んでいきます。以上でございます。 ○丹生谷利和議長 以上で、答弁は終わりました。 以上で、大木議員の一般質問を終わります。 次に、岡田議員。 〔岡田教人議員登壇〕 ◆岡田教人議員 自民党議員団の岡田教人でございます。本市の平成28年度一般会計は、1,800億円を超え、その中でも民生費は全体の50%を超えてしまった。先駆け的な取り組みを行いたくても、予算がなくては何もできません。施策と財源は表裏一体。ない袖は振れません。単純なロジックです。最小限のコストで最大限の効果を生む、このことを念頭に質問いたします。理事者の皆様におかれましては、明瞭な御答弁をいただきますよう、お願い申し上げます。 平成27年12月11日、日本版CCRC構想有識者会議において、生涯活躍推進のまち(日本版CCRC)の最終報告がなされました。これは、生涯活躍のまち構想の基本的な考えや制度化の方向性などについて、10回の審議を経て取りまとめたものであります。東京圏への人口集中による高齢化率の上昇、それに伴う介護保険料の上振れを危惧し、地方創生の観点から、地方へ新しい人の流れをつくろうとしております。本市においては、地方版総合戦略の策定に取り組んでおりますが、政府はそのような中、平成28年度新規に地方版総合戦略の推進に向けて、地方創生の深化のための新型交付金を創設しました。この新型交付金は、自治体の自主的・主体的な取り組みで先駆け的なものを支援することなどを目的に、例を挙げますと、ローカルイノベーション、ローカルブランディング、生涯活躍のまちなどの先駆け的な取り組み等を政府が後押しすることにより、地方における安定した雇用創出、地方への新しい人の流れ、まちの活性化など、地方創生の深化の実現に寄与するものであります。大項目である大都市からの人の流れと移住は、その中の移住促進効果の高いCCRC構想を質問させていただきますが、その前に、地方創生のターゲットとなる高齢者や若者の受け皿的な視点から順序立てて質問いたします。まず、高齢者の受け皿の視点からまいります。松山市は、サービス付き高齢者住宅が日本一多いと知られております。サービス付き高齢者住宅、略してサ高住の詳しい説明は省略しますが、サ高住は、一般的な賃貸住宅よりも高齢者が住みやすく、借りやすいこと。入居者にとってはほかの介護施設と比較して選択肢が豊富なサ高住を選ぶことで、住みなれた地域に住み続けやすくなるというメリットもあります。このサ高住の整備に新たな動きがありました。平成27年12月、介護離職ゼロの実現に向け、サ高住の追加供給を図るためとして、政府はさらなるサ高住の整備を推し進めようとしております。日本一のサ高住の施設数を誇る本市として、好機と捉えるのか、そうでないのかを分析しながら、しっかり取り組む必要があるのではないかと考えます。そこでまず、本市のサ高住の施設数と戸数をお示しください。日本版CCRC構想有識者会議で示されたデータによりますと、東京と全都道府県の中間順位3県の平均における夫婦2人がサ高住に入居するコストを比較すると、東京都で約25万円、中間順位県の平均値は約12万5,000円と2倍程度の差が生じているとのことでした。つまり、サービス内容の差は多少あれども、東京の半額の費用でサ高住に入居できるのです。退職後は、田舎暮らしを望む団塊の世代も多いことから、都市部から地方への人口の流れに拍車がかかるのではないか。そこで、お伺いします。本市のサ高住に夫婦で入居する場合、かかる月額の平均の費用についてお示しください。試算の条件として、首相官邸ホームページに掲載されている資料と同様の基準でお答えください。拍車がかかる要因がもう一つあります。サ高住の整備に係る補助金限度額の増額です。本市の現状を整理しますと、受け入れ可能な人数が一定ある、さらに入居する費用が都市部より安価である、さらに補助金限度額の増額、人口の流れが起きる可能性は秘められています。地方創生に取り組む自治体としては、これを好機と捉えて前向きな姿勢で先手を打つ必要が高いと思っております。しかしながら、無尽蔵に無計画にサ高住がふえることには一抹の不安を覚えます。こうした中、平成28年度からは、国の補助金を活用してサ高住を建築するに当たっては、意見聴取を必要としている市町村もありますが、調べてみますと、愛媛県では本市を含め、全市町が意見聴取不要となっています。そこで、お伺いします。他市町とは状況が全く違う日本一サ高住が多い本市としては、無尽蔵に無計画にふやさないためにも、また計画的な都市整備を進めていくためにも、意見聴取はすべきではないかと思いますが、サ高住が増加することによる本市への影響をどのようにお考えでしょうか、お伺いします。今の制度上、本市として整備にストップはかけられません。ということは、これからふえ続けるサ高住を行政としてどう生かしていくかを考えていかなければなりません。地方創生・人口交流を背に利用していかなければ損ではないでしょうか。サ高住に空き室がふえれば、当然に地域にとってはよくありません。特別養護老人ホームの待機者がつなぎで入居する擬特養とも言われるサ高住に、元気な高齢者がふえることは望ましいことだと思います。本市として、空き室の増加を抑制するためにも、本市のサ高住が日本一多いことを強みとして、住みやすいまち松山のイメージとあわせて、首都圏にPRし、移動を考えている高齢者を誘導するような戦略を積極的に行っていくことは必要であると考えますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。 ○丹生谷利和議長 野志市長。 ◎野志克仁市長 地方への新しい人の流れをつくることが全国的に課題となる中、松山市でも松山創生人口100年ビジョン先駆け戦略で、松山への定着と新しい人の流れをつくることを基本目標に掲げ、その施策の一つとして、国が進める生涯活躍のまち構想の導入に向けた調査や研究などに取り組むことにしております。そこでまず、サービス付き高齢者向け住宅、いわゆるサ高住の本市の登録状況と夫婦で入居した場合の費用ですが、ことしの2月末現在、登録数は73施設、2,138戸で、夫婦で入居した場合の月額平均費用は16万500円です。次に、サ高住が増加することでの本市への影響についてですが、現在、建設に係る補助金は、国が直接補助しており、市町村の負担はないこと、また現時点では介護給付費の増加も大きな変動が見られず、さらに平成27年4月から有料老人ホームに該当するサ高住には、住所地特例が適用されたことなどから、サ高住が増加することでの財政的な影響は少ないと考えております。さらに、事業者への意見聴取についても、国が示すコンパクトプラスネットワークの考えのもと、本市も居住誘導区域などを定める立地適正化計画を策定中ですので、福祉や介護保険に関する計画との整合を図りながら、サ高住に関する意見聴取基準を作成し、適切な配置や誘導に取り組みたいと考えております。次に、首都圏へのPRについてですが、現在、本市では、移住相談として、首都圏のふるさと回帰センターなどが開催する移住フェアに出展し、移住に関するさまざまな相談に対応していますので、この機会を捉えたPRを行うとともに、平成28年度から新たに取り組むまつやま首都圏シティプロモーション事業や移住定住支援協議会などを通じて、サ高住の情報提供なども検討していきたいと考えております。以上です。 ○丹生谷利和議長 岡田議員。 ◆岡田教人議員 次に、若者の受け皿について考えます。まず、当初予算において、新規事業として予算計上されている移住者受入団体支援事業について質問します。本予算は、総務省所管の事業で、人口減少や高齢化等が著しい地方において、地域おこし協力隊を積極的に受け入れ、地域活動を行ってもらい、かつ定住・定着を図ることで、意欲ある都市住民のニーズに応えながら、地域力の維持・強化を図っていくことを目的にした制度を地方公共団体が実施主体となって行う事業です。平成26年度1,511名の隊員が、全国各地で汗を流しておりますが、総務省は、さらに平成28年度までに3,000人に増員する意気込みであります。まず、本事業を平成28年度から事業化した理由は何でしょうか。また、肝心の地域おこし協力隊員は、どのような基準で選定されるのか、要望する地域の手挙げ方式で派遣地域が決定されるとも聞き及んでおりますが、派遣地域の選定には、どのような基準が置かれているのか、お伺いいたします。隊員の任期は、1年から3年。任期終了後は、定住し、起業か就職をしなければなりません。総務省の調査では、約6割が同じ地域に定住しているデータが示されているものの、反対に約4割は定住に至っていない。本制度の目的は、定住・定着、つまり地域にIターンすることです。約4割の方々の理由は、さまざまでありますが、隊員が3年間その責務を果たした後、選択する進路について、行政として隊員自身にどのようなサポートをしていくのか、それとも地域に全てを任せているのか、その点お伺いします。また、地域ブランドや地場産品の開発に伴い、地域のPRを行うとともに、住民の生活支援を行うことで、ほかに対外的にどのような効果が期待できるか、お伺いいたします。最後に、隊員は、地域とともに最大3年間活動します。3年後、定住が見込めれば、それなりのメリットが地域にもたらされると思っておりますが、そうでなかった場合は、地域がどうなっていくのか、地域がそのイズムを継承して地域を盛り上げていくのか、単発的に盛り上げただけで終わるのか気になるところです。そこで、お伺いします。総務省の予算が終了する、または隊員が1年から3年で責務を全うする、定住が見込めないまま終わった場合、行政は派遣地域をその後どのように支援していくのか、お聞かせください。定住が見込めない理由・事実がその後の地域の行く末に大きく影響をもたらすのではないかと思っております。 ○丹生谷利和議長 唐崎市民部長。 ◎唐崎秀樹市民部長 まず、移住者受入団体支援事業を平成28年度から事業化する理由についてお答えします。地域おこし協力隊については、全国各地の成功事例がメディアにも大きく取り上げられたことで、複数の地域から導入についての相談や要望を受けるようになりました。このように、住民ニーズが高まってきましたので、中山間地域の移住、定住対策及び活性化対策として、来年度から導入することにしたものです。次に、隊員及び派遣地域の選定基準についてお答えします。隊員は、良好な人間関係が構築できるコミュニケーション能力や地域課題の解決に有効な技能、知識、経験、地域活動に対する意欲などの点に着目して選定したいと考えています。また、派遣地域には、隊員が活動しやすい受け入れ態勢が求められることから、隊員の活動拠点、住居の確保など、十分にヒアリングを行った上で選定することにしています。次に、隊員の進路についてお答えします。任期終了後に隊員が起業または就業し、地域に定着するためには、任期の初めから隊員自身が自立するイメージを持って活動することが重要だと思っています。そのため就農や起業に必要な資格の取得や研修への参加など、受け入れ地域や関連する担当部局とも連携しながら支援したいと考えており、地域に全てを任せることはありません。次に、対外的な効果についてお答えします。隊員にSNSなどのコミュニケーションツールを活用し、これまで住民が気づいていなかった地域の魅力や田舎暮らしの楽しみ方など、生きた情報を広く発信してもらうことで、IターンやUターンによる移住や起業を考えている方々に、松山に興味を持ってもらう機会を提供できるなどの効果を期待しています。次に、隊員の定住が見込めなかった地域への支援についてお答えします。住民自身が熱意ある隊員と一緒に活動することによって高まった地域活性化の機運を維持していけるよう、隊員がいなくなった後も既存の制度による財政的支援や人的サポートを継続したいと考えています。以上でございます。 ○丹生谷利和議長 岡田議員。 ◆岡田教人議員 ありがとうございます。地域おこし隊員の活躍に大いに期待を寄せるとともに、仮に総務省の予算等がなくなったときにも、継続して地域のサポートをお願いしたいなと思っております。 次に、事業承継について質問いたします。先日、愛媛新聞の一面に、事業承継に関する記事が掲載されました。愛媛県が経済縮小の歯どめを狙うため、事業承継に動き出したとのことです。事業承継の話は、十数年前から議論されている問題であります。先日示されたまつやま圏域未来共創ビジョン(案)の中に、本市の開・廃業数のデータがありました。開業数は1,089、廃業数は3,507、廃業数は開業数の3倍強。総務省の事業所・企業統計調査においても、愛媛県は開業率と廃業率の差が大きい層に入っております。まず、事業承継の必要性の認識とこの3倍強という数字においてどのような分析をされているか、お伺いします。廃業する理由には、さまざまな理由があります。中小企業庁が委託する事業の中小企業者・小規模企業者の廃業に関するアンケートによると、廃業を決断した理由は何かの項目で、経営者の高齢化、健康の問題、後継者の見通しが立たない、経営者の家族の問題、人的なファクターが全体の6割も占めておりました。高齢化が進む中で、中小・零細企業が代がわりの時期を迎えても、子どもが家業を継ぎたがらないなど、事業承継対策が国や自治体で重要な課題となっています。では、人口減少社会と地方創生の中で、M&Aや事業承継をきっかけに都市部の若者との橋渡しを行政が担うべきではないでしょうか。例えば、起業意欲の高い優秀な若者と将来的に事業承継を課題に持つ企業とのマッチングをするために、専門知識を有する金融機関等との連携の中で、インキュベーターセンターを創設し、事業承継に絡んだ新しい形のIターン、Uターンに取り組んでみてはいかがでしょう。地域おこし協力隊と同様の効果が見込まれると思います。信頼性のある行政が、インセンティブを働かせることが、重要かつ効果的であると考えますが、補助制度・窓口設置等を含めて取り組んでみてはいかがでしょうか、お伺いいたします。 ○丹生谷利和議長 平野産業経済部長。 ◎平野陽一郎産業経済部長 まず、事業承継の必要性と廃業数・開業数の差についてお答えします。平成21年の経済センサスでは、開業数が1,633件、廃業数が3,838件、平成24年では、開業数が1,089件、廃業数が3,507件、平成26年では、開業数が3,090件で、廃業数が3,406件となっています。過去3回の統計値では、廃業数はほぼ横ばい状態で推移する一方、平成21年及び平成24年の開業数は、リーマン・ショックの影響を受け、経済が低迷していた時期であることから、全国的に見ても下がっていたと考えられます。また、事業承継の必要性ですが、本市が平成23年に実態調査を行った結果、後継者が決まっているとの回答は4割程度にとどまり、事業承継に不安を抱える企業が多いことがわかりました。事業承継の問題は、企業の存続だけでなく、貴重な技術やノウハウなどを次の世代に引き継ぐ重要な課題なので、事業承継を円滑に行うため、今後、県や商工会議所などの関係機関と連携した支援が必要と考えています。最後に、事業承継を支援する補助制度や窓口設置等についてお答えします。本市では、これまでも経営サポーターの企業訪問により、事業承継の相談に応じてきましたが、今後は松山市民しごと創造ワンストップ支援事業の中で、愛媛県事業引継ぎ支援センターと連携しながら、事業承継の関連セミナーの開催や相談支援を行う予定です。なお、若者と企業のマッチングに対する補助制度及び窓口の設置等は、今後企業のニーズの把握に努めるとともに、他市の先進事例も調査し研究していきたいと考えています。以上でございます。 ○丹生谷利和議長 岡田議員。 ◆岡田教人議員 事業承継につきまして、一定の必要という認識を持たれているということを確認させていただきました。ありがとうございました。 次に、移住者の働く場所についてお伺いします。働く場所がなければ、移住を考える人々は移住先として本市を選ぶことはないと思っています。これは、現役世代である若者も、定年退職を迎えた元気な高齢者もしかりです。全国的にも労働力が不足する中、松山市の有効求人倍率も上昇傾向にあり、完全な売り手市場となっています。一見このように聞けば、松山にも仕事はあると思いますが、仮に移住者がどんどんふえてくれば、その移住者たちの働き口はどうなるのかという疑問が生じます。移住、定住対策をしっかりと下支えするためには、今ある仕事だけでなく、移住者に向けた新たな雇用の場を創出する必要があると思います。そこでまず、本市を移住先として選ぶ若者や元気な高齢者に対して、働く場所の提供や就労支援、またそれらを生むための産業創出についてどのようにお考えか、お示しください。人の流れをつくるに当たって重要なのが、地方に仕事が人を呼び、人が仕事を呼び込む好循環を確立することです。仕事等の条件がかなえば、地方への移住を希望する人が約4割いるという調査結果もあります。さらに、日本雇用創出機構のフリーターの就業意識調査によると、4割のフリーターが農業研修に興味を持っており、また団塊世代の中にも就農を志向するものが見られます。今後、農業労働力を確保していくため、女性や高齢者の活用をさらに図るだけでなく、若者や団塊世代等に農業の魅力を伝えることにより、農業に対する関心を高め、農業を職業として選択してもらうことで、多様な能力を有する人材を確保することが重要であります。そこで、移住者が働く場所の一つとして、農業分野に着目し、ソフト・ハード両面からお伺いします。まず初めに、平成27年度に立ち上がりました多様な担い手育成支援事業の実績についてお示しください。また、多様な担い手育成支援事業で、一定の農業知識の習得をした者は、農業に従事すると思いますが、行政として担い手に対し補助金以外にどのようなサポートを行っているのか、お伺いします。国の農地中間管理事業が始まり、本市も県の農地中間管理機構と委託契約を結び、農地中間管理事業の一部を実施していますが、本市の本事業による実績をお示しください。さらに、平成26年度から取り組んでいる農地中間管理事業と本市独自で取り組んでいる農地と人結び事業との違いについてお示しください。また、それぞれの事業効果についてどのようにお考えでしょうか。松山市の遊休耕作地を把握し、耕作放棄地の解消にもっと行政が取り組む必要があると考えます。せっかく取り組まれている農地と人結び事業ですので、もっと広報活動に取り組むなど制度を知ってもらい、活用してもらうことが重要であると思いますが、今後どのように取り組まれるのか、また事業内容の見直しの予定はあるかについてお伺いします。情報社会の進展の中、移住者は、よきも悪くも多く情報を多様なツールにて収集します。移住先の情報もしかりです。正確にわかりやすく広報することが、移住を促進させるために必要となります。また、新聞報道等において、空き家対策の必要性が報じられている状況の中、空き家対策のセクション、耕作放棄地復旧のセクション、その他移住者が必要とする情報を持つセクション、それぞれ連携を図り取り組むことで、相乗効果が得られるのではないかと考えますが、今後庁内で連携を図り取り組むことを考えてはいかがでしょうか、御所見をお伺いします。 ○丹生谷利和議長 平野産業経済部長。 ◎平野陽一郎産業経済部長 移住者の就労場所についてのうち、働く場所の提供や就労支援及びそれらを生むための産業創出についてお答えします。本市は、これまで移住希望者を含めた求職者に対し、求人情報の発信、合同就職説明会の開催、高齢者の就労総合相談窓口の設置などにより就労機会を提供してきました。来年度からは、新設予定の松山市民しごと創造ワンストップ支援事業の中で、従来の就労支援に加え、移住希望者に対して、新たにハローワークと連携し、最新の詳しい求人情報の提供からあっせんまでのサービスを開始します。また、移住者への雇用を生む産業創出については、新たな投資・雇用が見込まれる企業誘致やクリエーティブ産業の振興、またテレワークを活用した在宅就労など、本市の特性を生かした取り組みを積極的に進めます。以上です。 ○丹生谷利和議長 佐伯農林水産担当部長。 ◎佐伯俊一農林水産担当部長 私からは、お尋ねいただいた2点目から6点目についてお答えします。まず、多様な担い手育成支援事業の実績及び事業の参加者に対してのサポートについてお答えいたします。現在、就農前研修として、年間150日以上の専門的な研修コースに8名、月に数回程度の入門的な研修コースに20名が受講しており、この研修修了後には、関係機関と連携して、農地の取得支援や定期的な園地訪問、栽培技術指導など、就農から農業経営までの一括したサポートを行うこととしています。次に、農地中間管理事業の本市の実績についてお答えします。平成26年度は、21件の農地所有者から5万4,789平方メートルが農地中間管理機構に貸し付けされ、それらの農地を5件の担い手に集約して再貸し付けしており、27年度は現時点で15件、7万1,762平方メートルの貸し付けがありますが、全ての農地が再貸し付けされる見通しです。次に、農地中間管理事業と本市の農地と人結び事業との違い、またそれぞれの事業効果についてお答えします。農地中間管理事業は、貸付希望農地の情報提供から農地の権利設定まで一元的に行う事業ですが、市街化区域の農地は対象となりません。一方、本市の農地と人結び事業は、貸し付け及び売却希望農地の情報提供のみを行う事業ですが、対象農地の制約はないという違いがあります。次に、事業効果ですが、農地中間管理事業では、地域の担い手への農地の集約が優先されるため、農地利用の効率化が進むという効果があります。一方、農地と人結び事業は、年間10件程度の相談があり、また現地に同行することもありますが、条件不利地や耕作放棄地の登録が多いため、農地の権利設定にはほとんど至っておらず、効果は限定的です。次に、本市独自の事業のさらなる活用と見直しの予定についてお答えします。今後は、ウエブサイト上に農地の写真を掲載し、更新頻度を上げるなど、利用者の利便性向上に取り組みたいと考えていますが、農地中間管理事業の運用見直しの動きもあることから、2つの事業の一元化を含めて検討していきたいと考えています。最後に、空き家と農地の情報などを効果的に発信するための庁内連携についてお答えします。本市は、個別に運用されていた移住に必要な空き家や農地の情報のほか、移住検討者が強い関心を寄せる仕事や住環境、子育てなどの情報や移住者の体験談といった情報を各部局が連携の上集約し、簡単にアクセスできるようにするポータルサイトを3月末に公開できるよう準備をしているところです。以上でございます。 ○丹生谷利和議長 岡田議員。 ◆岡田教人議員 最後に、移住促進効果の高いCCRC構想についてお伺いします。CCRCとは、米国発祥の暮らし方、継続的なケアつきリタイアメントコミュニティの略で、高齢者が自立して生活できるうちに入居して、社会活動に参加し、介護が必要になった場合も、医療を受けながら暮らし続ける仕組みのことです。日本では、Share金沢が有名で、全国各地でCCRCの動きは加速しております。冒頭申し上げた日本版CCRCの基本コンセプトも、従来の高齢者施設の考えとは大きく異なるもので、元気な状態から移住し、仕事・社会活動・生涯学習などに積極的に参加し、多世代と交流するというものです。内閣官房東京在住者の今後の移住に関する意向調査によれば、東京都在住者のうち、地方へ移住する予定、または移住を検討したいと考えている人は、50代で男性50.8%、女性34.2%、60代では男性36.7%、女性.28.3%に上っております。こうした中高年齢者においては、高齢期を第2の人生と位置づけ、それぞれの人生のライフステージに応じた新たな暮らし方や住み方を求めて都会から地方へ移住し、これまでと同様あるいはこれまで以上に健康でアクティブな生活を送りたいという希望が強いという意見があります。また、地方は、東京圏に比べて、日常生活のコストが大幅に低いという点で住みやすい環境にあります。しかし、CCRC構想のターゲットの多くは高齢者です。高齢者の移住について切り離せないのが介護給付費等の福祉に関する負担の増。そこで、財政負担を含めて、CCRCに対して本市がどのような認識をお持ちかお伺いします。現在、第6期松山市高齢者福祉計画・介護保険事業計画において必要とされる施設数が決定され、公募に基づき建設されようとしています。先ほどの質問で、元気な高齢者も含めて多くの高齢者が移住してきた場合、計画も含めた施設数では足りなくなるおそれがあるのではないでしょうか。現在、特別養護老人ホームに待機している松山市民への影響も懸念されるところです。施設から在宅へというのが大きな政策の流れではありますが、要介護度が高くなると、家族では対応できない段階に入ることが避けられないことから、特別養護老人ホームは、ある種地域の希少な資源だとも思います。これをめぐって、昔からの住民と都会からやってきた住民との間で争いが生まれかねません。そこで、高齢者の移住を考慮した施設整備を考えていく必要があると考えますが、理事者のお考えをお伺いします。次に、施設数の増加や高齢者等の受け入れを行った場合、その業務を担う労働力が必要になってきます。今後、医療分野の労働力はどのように確保するのか、現状でも離職者が多いことが問題になっています。県との連携を含めて、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。平成28年3月までに地方自治体が策定する地方版総合戦略にCCRC構想を盛り込むこと、さらに地方自治体が策定するCCRC構想の基本計画には、入居者の安心・安全確保のため、守るべき項目や地域の特徴・強みを打ち出すことも求められています。そして、地方自治体の定めた基本計画と国が定めるCCRC構想の基本方針との整合性を調整します。国のお墨つきを得た上で、地方自治体は、実際にCCRCを運営する民間企業や医療・社会福祉法人、NPOなどから提出された事業計画を審査し、国や地方自治体からさまざまな優遇措置を受けられる運営推進法人を選定していきます。その国の支援としては、冒頭申し上げました新型交付金の交付や高齢者の移住を受け入れた地方自治体への財源支援などが柱です。既に先駆け的な取り組みを実施する第1次モデル事業は決定されておりますが、28年度以降もモデル事業を追加し、CCRCの本格的な整備・実施に乗り出す方針です。平成27年度の当事業の動きからもわかるように、方向性はある程度示されております。本市では、1月26日に松山創生人口100年ビジョン、先駆け戦略を策定されたところです。この中で、生涯活躍のまち構想の導入に向けて、官民一体となって調査研究等を行うとされております。このような流れの中、政府のCCRC構想にのっとるのであれば、早期に基本計画を策定しなければならないと思います。有識者会議の設置の動きも含めて、本市の動きをお示しください。 ○丹生谷利和議長 矢野保健福祉部長。 ◎矢野一郎保健福祉部長 CCRCに対する認識についてですが、現在、愛媛県で作成している愛媛県型CCRC導入検討のための医療・介護負担等シミュレーションを参考に、首都圏などからの高齢者の移住によってもたらされる消費拡大等の経済効果や懸念される財政負担、地域医療・介護の受け入れ体制などの課題について、新年度から設置予定の松山市移住定住支援協議会で調査・研究などを行っていきたいと考えています。以上でございます。 ○丹生谷利和議長 西市社会福祉担当部長。 ◎西市裕二社会福祉担当部長 特別養護老人ホームなどの施設整備は、3年を1期とする松山市高齢者福祉計画・介護保険事業計画を策定する中で、必要な整備床数を決定しており、その検討に当たっては、国の指針を踏まえ、県が実施する介護保険施設の入所申込者の調査結果をもとに、入所の必要性が高い方の分析を行い、計画期間中の要介護認定者数の伸びなどを考慮し、決定しています。第6期事業計画でも同様の方法により必要な施設整備床数を決定し、現在、施設整備に伴う公募及び選定を行い、計画的に施設整備を進めているところです。今後も高齢化の進展や移住なども含め、高齢者の増加が想定されることから、こうした社会情勢を踏まえ、平成30年度以降の第7期事業計画でも、これまでの計画と同様に、入所申込者や入所の必要性が高い方の状況などを十分に把握した上で適切な施設整備に努めていきたいと考えています。 ○丹生谷利和議長 矢野保健福祉部長。 ◎矢野一郎保健福祉部長 介護・医療分野の労働力確保についてですが、現在、県では、医療・介護職員の確保を図るため、地域医療介護総合確保基金を活用して、資質の向上、労働環境の改善などにつながるさまざまな事業に取り組んでいます。また、本市では、介護人材の確保のため、介護職への就労支援に向けた周知・啓発や介護従事者を対象としたキャリアアップを図るための研修を実施しています。今後とも県や関係団体などと連携して、必要に応じた医療・介護人材の確保に努めていきたいと考えています。次に、本市の取り組みについてですが、本市では、本年1月に、松山創生人口100年ビジョン先駆け戦略を策定し、生涯活躍のまち(日本版CCRC)構想の導入に向けて取り組むことにしています。今後、構想に係る基本計画には、生涯活躍のまち事業を行う対象区域や計画期間、計画を通じた目標などを設定することが求められることから、まずはそれらを含めて、松山市移住定住支援協議会で調査・研究などを行っていきたいと考えています。以上でございます。 ○丹生谷利和議長 岡田議員。 ◆岡田教人議員 ありがとうございます。行政の大転換期にあると思います。若者や高齢者の受け皿を含めて質問させていただいたのは、受け入れることを将来予測して事業立てをしていただきたいということでございます。こういうことを行っている松山市は、こんないいとこなんですよ、皆さん来てくださいねというシンプルなスタイルがわかりやすくていいのではないかと思います。理事者の皆様の先手・攻めの取り組みに期待して一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 ○丹生谷利和議長 以上で、岡田議員の一般質問を終わります。 次に、岡議員。 〔岡 雄也議員登壇〕 ◆岡雄也議員 自民党議員団の岡 雄也でございます。通告書に従い、一問一答方式で質問させていただきますので、市長を初め、理事者の皆様方におかれましては、明快なる御答弁をよろしくお願いいたします。 それでは、質問に移ります。まず初めに、東日本大震災の発生から5年という節目を迎えるに当たり、本市の災害発生時の対応について以下質問いたします。本市では、防災や危機管理において、さまざまな機関や企業との間で災害協定が81結ばれています。これらは、平常時から連携、協力することで、防災や減災への意識向上を図るとともに、災害対応の円滑化を図ることを目的として結ばれていると認識をしています。協定の内容は多種多様で、物資・飲料水関係、避難所関係、交通・輸送関係、医療救護関係などあらゆる場面を想定し締結をされています。来週3月11日には、プレス発表されているとおり、大手コンビニエンスストアと、また愛媛県石油商業組合中予支部が新たに災害協定を締結されます。石油類の供給を初め、物資供給や帰宅困難者の支援など、より実務的な内容であると聞き及んでおります。そうした中、古いものは昭和30年8月に締結されておりますが、締結したまま見直しや修正をされていない協定があるのではないでしょうか。協定によっては、修正の意思がなければ自動更新となっているものもあると聞いております。大変意義のある協定であっても、制度や体制に変動があった場合、即対応ができない可能性があると考えます。また、平常時からの関係性の強化という観点から考えれば、日常的な意見交換など顔が見える関係づくりが必要ではないでしょうか。加えて、防災訓練など連携を高める機会に参加要請や案内はあるのでしょうか。そこで、お尋ねいたします。81ある災害協定の改定は、定期的に見直しなどはされているのでしょうか。また、防災訓練などへの参加要請の有無について案内が行っているのでしょうか、理事者の見解をお示しください。 ○丹生谷利和議長 野志市長。 ◎野志克仁市長 大規模災害発生時には、行政だけでの対応には限界がありますので、関係機関や民間事業者の方々とも力を合わせ、オール松山の体制で、迅速かつ的確な災害対応に当たることが重要になってまいります。本市としても、さまざまな関係者との協定の締結は、市民生活を早期に回復し、安定させるためにも、なくてはならない大変有効な手法であると認識しておりまして、これまでも積極的に締結を進めてまいりました。先月には、愛媛県と県内20市町の間で、職員派遣や物資供給などに関する相互応援協力の協定を締結したほか、東日本大震災発生から5年になる今月11日には、物資供給に加えまして、帰宅困難者支援などを盛り込んだ協定をセブン-イレブン・ジャパンのほか、愛媛県石油商業組合中予支部と締結をいたします。そこで、災害協定の改定につきましては、これまでも事業者の組織再編などにあわせ、随時協定内容を見直してきたほか、物資供給関係の協定では、提供できる品目や数量などを初め、緊急連絡先の確認などを定期的に行い、災害時に迅速にその協定が機能できるよう努めております。今後も社会情勢の変化や多様で大型化する災害に適切かつ柔軟に対応できるよう、必要に応じた見直しを行うとともに、平時から連携を密にし、協力体制をさらに充実させたいと考えております。次に、防災訓練などへの参加要請についてですが、現在、本市では、防災意識を高め、また災害時の対応能力を向上するなどを目的に、松山市総合防災訓練を初め、防災の啓発などに関するさまざまなイベントを実施しております。このような中、総合防災訓練への参加要請については、訓練内容に応じまして、関係する協定事業所へ直接訓練に参加していただいているほか、訓練を観覧していただくよう御案内しております。また、訓練会場や防災関係イベントなどで啓発ブースを設け、各協定機関の持つ特性を生かし、市民の皆さんに防災啓発を行っていただいております。今後も引き続き総合防災訓練などの実施に広く参加を呼びかけ、連携と協力体制を強化してまいります。以上でございます。 ○丹生谷利和議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 ぜひよろしくお願いいたします。 次に移ります。全国各地の避難場所において、マンホールトイレの導入が進められておりますが、本市での導入状況はいかがでしょうか。備蓄されている簡易トイレの場合、備蓄できる数に限りがあるとともに、タンクの交換が必要であったり、廃棄する場所のにおいであったりと、設置から利用において幾つか問題点が挙げられます。そうした状況を回避する上でも、マンホールトイレの導入は有効かつ急務であると考えますが、いかがでしょうか。しかしながら、下水管の耐震化や処理施設の非常時における施設対策など、多面的に検討課題があると考えます。そこで、お尋ねいたします。平成23年の答弁にある、検討してまいる以降、現在までの進捗状況、また導入に向けた今後のスケジュールと現時点での課題、そして課題解決に向けた方策と理事者の所見をお示しください。 ○丹生谷利和議長 青木下水道部長。 ◎青木禎郎下水道部長 マンホールトイレは、避難所の敷地内に下水管を引き込み、トイレとして使用できる小型のマンホールを設置するもので、下水管に直接放流するため、排せつ物の滞留がなく、比較的衛生的なトイレ環境が保たれることや簡単に組み立てられ、早い段階で使用が可能となるなど、被災時の有効な対策として大都市を中心に普及が進んでいるものです。そこでまず、現在までの進捗状況ですが、本市では平成19年度に策定した地震対策緊急整備計画に基づき、平成24年度には番町小学校と新玉小学校の2カ所で10基のマンホールトイレを設置しました。そして、今年度も校舎の移転や改築工事にあわせて、余土中学校と東雲小学校の2カ所で10基の設置を進めていますので、今年度末には合計4カ所で20基が完成する見込みです。次に、導入スケジュールと課題ですが、今後の整備は、現在取り組んでいる第11次下水道整備五箇年計画で、平成29年度末までに7カ所、合計35基を設置することにしていますが、接続する下水管の耐震化やトイレ用水の確保など、整備面での課題に加えて、運用面でも設置場所の問題や避難された方が利用しやすい環境整備など、さまざまな課題があります。また、整備の財源として、国の防災安全交付金を活用することにしていますので、計画どおりに整備を進めるためには、財源確保が大きな課題であると考えています。最後に、課題解決とその所見についてですが、財源確保については、日本下水道協会を通じ、直接国に要望を行うなど、所要額の確保に努めており、整備・運用面に関する課題については、現在国が各方面からの意見を募集し、ガイドラインの取りまとめをしていますので、これらの動向を注視しながら対応していきたいと考えています。以上でございます。 ○丹生谷利和議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 次に、自家用給油所の設置についてお尋ねをいたします。2月に文教消防委員会の行政視察で、東京消防庁第八消防方面本部を視察いたしました。消防救助機動隊、通称ハイパーレスキューや本年1月に運用が開始された航空消防救助機動部隊、通称エアハイパーレスキューです。そうした中、大変興味深く見せていただいたのが、方面本部に併設をしている立川消防署に設置されている自家用給油所であります。後日関係当局に聞き取りをしたところ、平成3年に設置され、機能としては、軽油6万キロリットル、ガソリン2万1,000リットルと他市の設置事例も確認をしたところ、タンクの容量は同程度であって、保有している車両や機材によって容量や油種の種類はさまざまでした。運用方法として、平常時には、通常の給油と同様に消防車両に給油をし、残量を確認しながら非常時の備蓄給油体制の安定化が図られております。管理の面においては、危険物取扱者の資格が必要となりますが、消防職員の有資格者を配置し、安全で適正な管理ができているとのことでした。本市で設置した場合でも、同様に、平時の際には通常給油で使用し、有事の際には緊急車両を優先に使用可能と考えます。本市の緊急車両や公用車を初め、市外や県外からの応援部隊への迅速な給油体制の構築が必要ではないでしょうか。御記憶にもございますように、民間で運営するガソリンスタンドには、一般車両が長蛇の列をつくり、効率よく運用がなされていませんでした。東日本大震災以降、各消防局では、自家用給油所の設置がなされており、安定的な燃料確保については、どのような状況になっても切らすことができないものであり、みずから確保するべきであると考えます。そこで、お尋ねいたします。本市で自家用給油所を設置する考えがあるか、御所見をお聞かせください。 ○丹生谷利和議長 芳野消防局長。 ◎芳野浩三消防局長 本市では、東日本大震災を教訓に、災害時の消防活動用として、燃料補給車を配備したほか、大規模災害時の燃料確保に向けた協議も関係団体と進めています。また、本市西部の石油コンビナートには、大量の燃料を備蓄するタンクと多数の輸送用車両があり、他の自治体に比べ燃料確保の面では有利であると考えています。こうしたことから、本市が自家用給油所を置くことは、被災直後の消防活動に必要な量と本市周辺の備蓄タンクや製油所の被災状況による影響、またふだんの自家用給油所の有効な活用策などさまざまな角度から研究を深める必要があると考えています。以上でございます。 ○丹生谷利和議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 ぜひ研究のほうよろしくお願いいたします。 次に、避難行動要支援者の個別計画の策定についてお尋ねいたします。2月29日の愛媛新聞に、災害弱者避難対策における個別計画の記事が掲載され、全国の市区町村における要支援者名簿の作成完了は73.3%に対し、個別計画の作成済みは12%にとどまっているとのことでした。これまでも避難行動要支援者について議論はなされておりますが、高齢者と障がいのある方とでは、個別計画完成率に大きな隔たりがあり、支援者の確保に課題があるように感じております。平成26年9月議会での理事者答弁では、障がい者の個別計画策定に向けて幾つかの方策を提示されておりますが、その後はいかがでしょうか。障がい者総合相談窓口や市内に設置している障がい者地域相談支援センターと連携はうまくいっているのでしょうか。登録を進めるためのリーフレットの作成を検討とありましたが、検討結果はいかがでしょうか。高齢者の個別計画と障がいのある方の個別計画の策定率の現状はいかがでしょうか。そこで、お尋ねをいたします。避難行動要支援者について、個別計画の策定の現状と今後の見通し、体制強化について御所見をお聞かせください。 ○丹生谷利和議長 西市社会福祉担当部長。 ◎西市裕二社会福祉担当部長 平成27年5月末現在の個別計画の登録状況ですが、高齢者は対象者が7,622人で、登録者が5,424人、身体、知的、精神障がい者は、対象者が6,032人で、登録者が480人、難病患者は、対象者が3,758人で、登録者が59人となっています。これまでもリーフレットを作成し、対象者に配布するなど、制度の啓発に努めていますが、自分自身の障がいの状態などを他人に知られたくないなどの理由で、個別計画の作成数はおよそ1割にとどまっているのが現状です。そこで、今後も障がい者総合相談窓口や障がい者地域相談支援センターなどと連携し、登録を不安に感じている方に対し、個人情報が適切に取り扱われることやもしものときに命を守るための制度の一つであることを詳しく説明することで、登録者をふやしていくとともに、自主防災組織などと協力しながら、災害発生時に高齢者や障がい者などが、迅速かつ的確に避難できるよう、避難行動要支援者の支援体制の充実に努めていきたいと考えています。 ○丹生谷利和議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 ぜひ体制強化のほうよろしくお願いいたします。 次に移ります。昨年12月に市内中心部の公園で実施されたインターナショナル防災に参加をいたしました。災害に強いまちづくりの一環として、外国人留学生や他県から進学された大学生を対象に、災害が発生した際の避難方法や消火器の使い方の講習が行われ、本市が備蓄している避難所グッズの展示など、非常時に活用できる物品の実演もありました。こうした訓練のみならず、地域に在住の外国人の方に対して、日ごろから防災・減災に関して周知と啓発などあらゆる視点で取り組む必要があると考えます。市内NPO法人が作成した災害時に外国人の受け入れ側のマニュアル、外国人を受け入れることになったらでは、言葉や風習の違う外国人に対して、どのように接すればよいかといった内容が記載されており、より多くの場所へ、例えば避難所などへ配布をするなどが実用的であると考えます。そこで、お尋ねいたします。外国人避難に関するフォローについてどのようにお考えか、理事者の見解をお示しください。 ○丹生谷利和議長 桝田危機管理・水資源担当部長。 ◎桝田二郎危機管理・水資源担当部長 本市では、外国人の方が、住民登録などの手続のため窓口を訪れた際、英語や韓国語、中国語など多言語で表記した災害時の対応マニュアルなどさまざまなリーフレットを希望する方にお渡しし、防災・減災に関する周知・啓発をしています。また、日本語が不自由な外国人の方が、災害時に迅速に避難できるよう、避難所標識や避難誘導標識に英語を併記するとともに、図記号(ピクトグラム)を取り入れた標識の整備を進めているほか、外国人が避難所に来られた場合には、必要に応じて、通訳などの派遣を要請し、外国人避難者とのコミュニケーションが図れる体制をとることにしています。一方、地震など災害を経験したことのない外国人の方も数多くいる中、環境や風習などの異なる外国人に配慮した適切な対応も大切であると考えており、NPO法人が作成した災害時に外国人を受け入れる側のマニュアルの活用なども有効な手段の一つであると認識していますので、今後はNPO法人を初め、関係機関などとも協議しながら、市民レベルでの対応も含めたさまざまなフォロー策について検討していきたいと考えています。以上でございます。 ○丹生谷利和議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 ぜひよろしくお願いいたします。 次の質問に移ります。道後温泉本館、椿の湯と市内公衆浴場の見込みについてであります。昭和49年度に開始をされた高齢者公衆浴場半額入浴事業についてであります。毎月2回、15日と28日を半額入浴日として定め、市内65歳以上の高齢者を半額優待する制度で、平成26年度の実績は2万2,143人でした。28年度当初予算案では、27年度予算の2倍1,140万円が計上され、単純に月2回から倍の4回を半額入浴日として設定するものと考えます。ただ、回数を2回から4回にするだけで、公衆浴場の利用者は2倍にふえるでしょうか。そこで、お尋ねをいたします。道後温泉本館及び椿の湯の無料等入浴優待事業と市内公衆浴場の半額入浴事業の28年度の利用者の見込みについて、利用見込み数とどのような利用者増を想定しているのか、お示しください。 ○丹生谷利和議長 西市社会福祉担当部長。 ◎西市裕二社会福祉担当部長 平成28年度は、延べ人数で、道後温泉の65歳から84歳までの利用者は、本館6万9,600人、椿の湯18万8,400人、85歳以上の利用者は、本館2万1,600人、椿の湯3万2,400人を見込んでいます。また、市内14カ所の公衆浴場の利用者については、半額入浴日の回数を月2回から月4回に拡充する予定であることから、過去の利用者数をもとに、平成28年度は5万7,000人と見込んでいます。以上です。 ○丹生谷利和議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 次に移ります。次に、現在の補助事業についてお尋ねをいたします。平成23年度に実施をされた負担金・補助金・交付金に係る事務の執行における包括外部監査では、次のような指摘を受けております。高齢者福祉の一環として、入浴料金の一定金額を市が負担することは、自治体として大変意義のある行為であり、公益性の観点からは問題ないが、入浴料の無料制度は、道後温泉のみであり、一般の公衆浴場半額入浴補助制度は、日数制限及び85歳以上の無料制限がないという点で公平性に問題があると言わざるを得ない。道後温泉の近隣の高齢者は、その恩恵を頻繁に享受できるが、道後温泉から離れた地域の高齢者は、その恩恵をほとんど享受することはできない。入浴施設の事業主が自治体であるかどうかは、高齢者福祉とは別の問題であると考えれば、市内全ての入浴施設について同一の制度を適用するべきである。そのため道後温泉無料等入浴優待事業負担金を廃止をして、老人公衆浴場半額入浴事業補助金に一本化するべきと思われる。また、道後温泉本館に関しては、入浴施設というより、むしろ全国的な知名度や観光客の多数が利用していることを考えると、観光施設の意味合いが強いと思われる。さらに、近隣に椿の湯があることを考慮すれば、高齢福祉の観点からも問題ないと考えられるので、道後温泉本館に関しては、この制度から除外することを検討するべきである。こうした指摘があるにもかかわらず、事業は見直しもされず、今日まで継続をされています。指摘事項にもあるように、半額補助を毎日受けられるのであれば、近くの公衆浴場で正規の料金を支払うことなく、道後温泉や椿の湯に入浴する方もおられるでしょう。しかしながら、道後温泉まで行けない方のほうが多く、居住地の近くで同様のサービスを享受できるようにすることが適当だと考えます。また、明らかに数が減少している公衆浴場の維持、継続、発展を考えれば、制度そのものを見直す必要があるのではないでしょうか。そこで、お尋ねをいたします。公衆浴場でのみ毎日半額になっている現在の制度は、明らかな民業圧迫であると考えますが、理事者の見解をお示しください。 ○丹生谷利和議長 西市社会福祉担当部長。 ◎西市裕二社会福祉担当部長 道後温泉は、日本最古の温泉として、全国に誇れる本市の貴重な財産であり、一方、公衆浴場は、地域住民の入浴の場であるとともに憩いの場であり、その成り立ちが違います。また、道後温泉事務所が、平成24年7月に65歳以上の利用者に対し聞き取り調査を行った結果、道後温泉無料等入浴優待事業は、公衆浴場のない道後地区の住民が約半数を占めており、一方、公衆浴場は、市内各地に点在し、おのおの身近にある施設として地域住民を中心に愛され、日常的に利用いただいている施設であり、必ずしも競合関係にあるものではなく、民業圧迫とまでは言えないと考えています。以上でございます。 ○丹生谷利和議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 今の答弁に対して再質問いたします。今のお話であると、約半数を占めているということは、残りの半数は道後温泉、道後エリアではないというふうに考えられるんですけれども、そうすると、先ほど指摘があった入浴料の無料制度は道後温泉のみであるというふうに公平性に問題があると言わざるを得ないという指摘がそのまま当てはまるように考えられます。また、公衆浴場の確保のための特別措置に関する法律では、第3条に、国及び地方公共団体は、公衆浴場の経営の安定を図るなど必要な措置を講ずることにより、住民の公衆浴場の利用の機会の確保に努めなければならない、というふうに明文化されていることから、この数の制限について、半数だから当てはまらない、民業圧迫にはならないというふうに理事者の方がお考えになるのはいささかいかがかなと思うんですけれども、もう一度その点について御答弁いただけますでしょうか。 ○丹生谷利和議長 西市社会福祉担当部長。 ◎西市裕二社会福祉担当部長 自席より再答弁させていただきます。道後温泉は、全国に誇れる本市の貴重な財産として市民に愛されている入浴の場です。高齢者にとっては、健康保持と親交を深める憩いの場でもあります。道後地区周辺には、公衆浴場がないことからも、道後温泉本館を利用する高齢者の入浴優待事業は、民業圧迫とは考えていません。以上です。 ○丹生谷利和議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 ということであれば、市内にある入浴施設が、逆に毎日半額助成補助金を受けるべきであるというふうに考えるんですけれども、その点についてはまた後ほど提案をさせていただきますので、次の質問に移ります。 続いて、平成23年度の包括外部監査の指摘に対する措置についてお尋ねいたします。指摘とは、事務手続等において、関連法令・規則等に準拠していないと判断したものであり、改善を求めるものとされています。当時の措置として、平成29年の国体開催までに、椿の湯の改築を予定しており、その時点での料金の見直しのタイミングにあわせて、補助事業のあり方を検討する、とありますが、余りにも据え置きの期間が長いと考えます。また、公平性に問題がある、市内全ての入浴施設について同一の制度を適用すべきであると明確に指摘をされています。包括外部監査契約は、地方自治法第252条の36にあるとおり、この契約は地方公共団体の長と外部との契約を締結するものであります。客観性や透明性を担保する制度であり、監査で指摘があるものについては速やかに対応するべきだと考えます。お尋ねいたします。現在の措置は、改善を求められるべき包括外部監査の指摘を軽視していると言わざるを得ないと思いますが、理事者の見解をお示しください。 ○丹生谷利和議長 西市社会福祉担当部長。 ◎西市裕二社会福祉担当部長 道後温泉無料等入浴優待事業については、包括外部監査の指摘を重く受けとめ、受益者負担と公平性という観点から検討を重ねているところであり、今後も引き続き本事業のあり方について検討を進めていきたいと考えています。以上です。 ○丹生谷利和議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 今後もというお話ですけれども、この29年の国体開催までにあり方の検討とありますが、今回の改定、予算措置に対して、この措置については完了というふうに考えたのでよろしいんでしょうか。 ○丹生谷利和議長 西市社会福祉担当部長。 ◎西市裕二社会福祉担当部長 自席から失礼いたします。この優待事業の趣旨については、包括外部監査の指摘は重く受けとめております。その中で、今回の予算措置については、次の国体までの間に検討をしたいということで、この入浴事業の見直しも含めて検討させていただけたらと思います。 ○丹生谷利和議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 では、次に移りますが、これまで現在行われている事業の問題点、また外部監査の指摘について申し上げてまいりましたが、公衆浴場の現状は、大変厳しいものになっております。松山市内には、昭和56年には93軒もあった一般浴場は、現在、14軒と約30年の間に約6分の1と激減をしています。松山市民への公益性と公平性を考えれば、対処療法ではなく、根本療法として取り組む必要があると考えます。椿の湯での毎日半額制度を廃止することは、市民サービスの低下を招く可能性も考えられますので、外部監査の指摘のあるとおり、道後温泉無料等入浴優待事業負担金を廃止して、公衆浴場半額入浴事業補助金の一本化、すなわち市内の一般と公設の公衆浴場を区別することなく同じ制度を運用するべきだと考えます。そこで、市内の公衆浴場14カ所を65歳以上は毎日半額補助をすることで、地域にある公衆浴場の活性化はもとより、温泉をより身近に感じることができると考えます。温泉の効果や効能については、過去の市民福祉委員会でも理事者より説明があるとおり、温泉を利用することで、健康維持や温泉療法や湯治として評価され、医学的にも証明されたものがあるとのことです。また、親交を深めるためのツールとしても活用ができます。何よりも高齢者が外出をするきっかけになれば、介護予防にもつながり、温泉と元気な高齢者が住むまちとしてPRができる材料だと考えます。そこで、お尋ねをいたします。民業圧迫の是正、公衆浴場の活性化、市民への公益性、公平性の担保、高齢者の生きがいや健康増進に寄与する事業として、公衆浴場半額入浴事業補助金を月に何回ではなく毎日にする必要があると考えます。理事者の見解をお示しください。 ○丹生谷利和議長 西市社会福祉担当部長。 ◎西市裕二社会福祉担当部長 さきにお答えしたとおり、現在、包括外部監査の指摘を受けて、道後温泉無料等入浴優待事業のあり方について検討を進めているところです。こうした中、高齢者の外出の機会を促し、さらに地域との交流を深めていただくことを目的に、今回、関係団体からの要望を受けて、公衆浴場半額入浴補助事業の半額入浴日を月2回から月4回に拡充することといたしました。今後、今回の拡充の効果を検証するとともに、道後温泉無料等入浴優待事業の検討にあわせて、引き続き検討していきたいと考えています。 ○丹生谷利和議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 先ほどの御答弁にありましたとおり、29年度の国体までの検討、見直しということで、この1年でまた事業の見直しもされるというふうに認識をしておりますが、その認識でよろしいでしょうか。 ○丹生谷利和議長 西市社会福祉担当部長。 ◎西市裕二社会福祉担当部長 自席から再答弁させていただきます。道後温泉無料等入浴事業とも関連があることから、同事業の検討にあわせて、引き続きそのあり方について検討を進めていきたい、そのように考えております。 ○丹生谷利和議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 ぜひ平等になるように、公平性を保てるように御検討をいただくようにお願いをいたします。 次に移ります。 〔「議長。」と呼ぶ者あり〕 ○丹生谷利和議長 西市社会福祉担当部長。 ◎西市裕二社会福祉担当部長 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○丹生谷利和議長 許可いたします。 ◎西市裕二社会福祉担当部長 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○丹生谷利和議長 反問に対する答弁を岡議員に求めます。 ◆岡雄也議員 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔「もう一遍答弁をしてもらえ。もう一遍答弁をしてもらえ。」と呼ぶ者あり〕 ○丹生谷利和議長 西市社会福祉担当部長。 ◎西市裕二社会福祉担当部長 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○丹生谷利和議長 岡議員。いいですよ、岡議員、岡議員、続けていいんですよ。発言をどうぞ。 ◆岡雄也議員 反問に対して、今の。 ○丹生谷利和議長 結構ですよ。次へ進んでもいいし。 ◆岡雄也議員 この時間は今、済みません、今。 ○丹生谷利和議長 では。 ◆岡雄也議員 これは往復でなるんですかね。 ○丹生谷利和議長 結構です。 ◆岡雄也議員 済みません、今議事の整理をしたいので、一度休憩をさせていただくことはできるんでしょうか。 ○丹生谷利和議長 できます。 〔「発言中はだめ。」「発言中できんぞ。」と呼ぶ者あり〕 いやいや休憩を求めとるわけですからね、発言者から。 〔「発言中はできない。」と呼ぶ者あり〕
    ◆岡雄也議員 はい。 ○丹生谷利和議長 誰が発言中ですか。 〔「質問者が発言のときは休憩はできない。」と呼ぶ者あり〕 質問者が暫時休憩を求めておるわけです。 〔「それはできないですよ。質問が終わってから休憩はできるけど質問中はしない。」と呼ぶ者あり〕 ただいま岡議員から休憩の動議が提出されましたので、所定の賛成者がありますので、動議は成立いたしました。 この際、議事整理のため、暫時休憩いたします。       午後0時14分休憩   ────────────────       午後8時10分再開 ○丹生谷利和議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 ただいまの休憩中における協議内容について御報告を申し上げます。 先ほどの会議において、休憩の動議が提出されました。議会運営委員会を開催し、西市社会福祉担当部長の反問及びそれに対する岡議員の答弁の取り扱いについて協議をいたした次第であります。 以上で、休憩中における協議内容についての報告を終わります。 この際、申し上げます。社会福祉担当部長から発言の申し出がありますので、これを許可いたします。西市社会福祉担当部長。 ◎西市裕二社会福祉担当部長 失礼をいたします。先ほどの岡議員の一般質問の中で、私は反問権行使を行いましたが、その際に不適切な発言がございました。改めておわびを申し上げます。そして、私の発言の取り消しを申し出させていただきたいと思います。大変御迷惑をおかけいたしました。   ──────────────── ○丹生谷利和議長 この際、発言の取り消しについてお諮りいたします。まず、西市社会福祉担当部長から、先ほどの会議における発言のうち、「━━━━━━━━━━━━━━━━━━」から「━━━━━━━━━━━━━━━」までの部分及び「━━━━━━━━━━━━」から「━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━」までの部分について、それぞれ取り消したい旨の申し出がありました。この取り消し申し出を許可することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○丹生谷利和議長 御異議なしと認めます。したがって、西市社会福祉担当部長からの発言の取り消し申し出は許可することに決定いたしました。 次に、岡議員から、先ほどの会議における発言のうち、「━━━━━━━━━━━」から「━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━」までの部分は、会議規則第64号の規定により、取り消したい旨の申し出がありました。この取り消し申し出を許可することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○丹生谷利和議長 御異議なしと認めます。したがって、岡議員からの発言の取り消し申し出は許可することに決定いたしました。 それでは、一般質問を続行いたします。岡議員。 ◆岡雄也議員 では、大項目3点目、農福連携推進についてお尋ねをいたします。2月16日の東京新聞に、「農家の人手確保、障がい者に自立の道」と題した農福連携の記事が掲載されました。その中では、農地や農業技術の確保と農業者側の体制整備が指摘されており、本市も同様、急務であると考えます。また、愛媛県のホームページに掲載されてある都道府県別の耕作放棄地の状況は、全国47都道府県中で5位と上位に位置しております。そこで、お尋ねをいたします。本市の耕作放棄地の現状、面積の推移について理事者の見解をお示しください。 ○丹生谷利和議長 佐伯農林水産担当部長。 ◎佐伯俊一農林水産担当部長 近年、農業者の高齢化や後継者不足などにより、耕作放棄地は全国的に増加傾向となっています。そこで、本市の耕作放棄地についてですが、農林業センサスでは、面積が2000年の588ヘクタールから2010年には1,346ヘクタールに、また割合は2000年の7.79%から2010年には21.48%となっています。これは、愛媛県全体の21.95%よりは若干低いものの、中予では砥部町に次いで2番目に高い率になっています。その要因としては、農業者の高齢化や後継者不足などに加え、本市には急傾斜地の樹園地が多いことなどが上げられます。そこで、本市は、持続可能な農業の構築に向けて、耕作放棄地の抑制を解決すべき課題の一つとして捉え、耕作放棄地の復旧を図る国の耕作放棄地再生利用緊急対策事業などに取り組んでいるところです。以上でございます。 ○丹生谷利和議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 次の質問に移ります。2月3日の愛媛新聞に、「障害者雇用促進、長野に関連会社」とあり、本社が本市にある大手スーパーが、県外で事業を開始するという記事を見て愕然といたしました。なぜ本市ではなく、県外で、長野県飯山市で事業を始めるのでしょうか。事業の御担当の方のお考えをお聞きしました。端的に申し上げますと、本市でも検討したそうですが、飯山市の担当者のやる気を感じたからとのことです。加えて、向こうでビジネスモデルを確立させて、これを持って戻ってくるそうです。そうなればどうでしょうか。飯山モデルですとか、長野モデルとか新たな枠組みで呼ばれるシステムを本市で取り組むようなことになります。お尋ねいたします。地元企業の県外での新たな事業開始に対する理事者の見解をお示しください。 ○丹生谷利和議長 佐伯農林水産担当部長。 ◎佐伯俊一農林水産担当部長 障がい者の就労支援先の確保を課題の一つとする飯山市では、同市が初めてとなる障がい者の福祉的就労が目的の就労継続支援A型事業所の誘致に向け、農福連携推進事業プロジェクトいいやまに取り組んでいました。誘致に際しては、アドバイザーを中心に企業選定を行い、飯山市が愛媛県内で障がい者の就労支援の実績を持つ当該企業に働きかけ、主旨に賛同した当該企業が、社会貢献活動の一環として事業を実施するに至ったと伺っています。今回、本市に本社を置く地元企業が、農福連携の先駆的な取り組みに積極的に参加されたことに敬意をあらわすとともに、今後の取り組みを注視し、本市の農福連携の参考にしていきたいと考えています。以上でございます。 ○丹生谷利和議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 ぜひ本市が先駆的な取り組みをできるよう、今後また検討をしていただけたらと思います。 この項最後の質問に移ります。2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは、農福連携で生産された農産物や加工品の販売計画が進んでおります。また、自然栽培で生産された食材提供を行う上で必要となるのが、農産品の国際認証であるグローバルギャップの取得です。これは、過去のオリンピックでも採用され、東京でも調達基準として有力視されています。この国際認証にかかわる取り組みを農林水産省も後押しをしており、全国各地で認証取得に向けた取り組みが既に始まっております。本市の事業として農福連携を推進し、本市で生産された農産物や加工品が2020年のオリンピック・パラリンピックで販売、提供される。これらは障がい者の方々の目標となり、こうした機会を提供するのも行政の役割ではないでしょうか。お尋ねをいたします。市内で生産活動に従事する事業所との意見交換や農業と福祉の横断的な組織改編など、連携推進に向けた実務的協議の開催について理事者の見解をお示しください。 ○丹生谷利和議長 佐伯農林水産担当部長。 ◎佐伯俊一農林水産担当部長 近年、農業分野における担い手不足の解消と福祉分野における就労支援の観点から、農福連携への取り組みが注目されています。しかしながら、現場の福祉事業所や農業関係者からは、農福連携に対する戸惑いの声も寄せられており、実施に当たっては、農業側と福祉側双方にメリットがある仕組みづくりが重要であると考えています。こうした中、本市は、県・他市町やJAなどとともに、行政がかかわって農福連携を推進している香川県を視察しました。そこでは、NPO法人が、労働力不足に悩む農家と施設外就労で農作業を希望する福祉事業所とをマッチングしており、農家の負担軽減や障がい者の賃金上昇など、農福連携による効果があらわれていました。本市としては、このような先進的な事例も参考にしながら、来年度愛媛県が農福連携促進モデル事業として取り組む予定の障がい者就農促進協議会や農作業体験マッチング、また収穫した農作物の販売支援などに参画し、農福連携の推進に取り組んでいきたいと考えています。以上でございます。 ○丹生谷利和議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 ぜひ積極的に取り組んでいただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。 では、その次の質問に移ります。高齢者に関して、要介護認定の申請のあり方についてであります。市民の方が、要介護認定の申請を行うために、別館1階の福祉総合窓口を訪れたそうです。すると、対応した職員が、ここでは申請はできません。お住まいの地域はどちらですか。お近くの支援センターで申請を行ってくださいと一方的にお断りを受けたそうです。せっかく市役所まで足を運んだのに、とやりきれない気持ちになるでしょう。そのもやもやした気持ちを持たれた方が、支援センターで同様の話をした場合、応対するセンター職員の意識も低下し、仕事に対するモチベーションの低下を招く可能性があります。そこで、お尋ねをいたします。現在行われている要介護認定の申請のあり方について現状をお示しください。 ○丹生谷利和議長 矢野保健福祉部長。 ◎矢野一郎保健福祉部長 要介護認定の申請は、本人や家族のほか、地域包括支援センター、居宅介護支援事業所などが行うことができます。また、その受け付けは、介護保険課を初め、福祉総合窓口や北条支所・中島支所で行っています。各窓口では、申請者の状況に応じたわかりやすい説明を心がけていますが、引き続き申請手順などについて職員はもとより、関係事業者などへの周知徹底を行い、さらに市民に寄り添った対応に努めていきたいと考えております。以上です。 ○丹生谷利和議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 ぜひ窓口でお困りになることが少なくなるよう、取り組みをお願いしたいと思います。 それでは、最後の質問に移ります。市内10カ所の支援センターは、全て民間委託をされているわけですが、職員を配置することにより、OJTによるスキルアップが図られ、日ごろより公正・中立を求める上でも、受託先の法人に任せるのではなく、本市の職員を2名配置してはどうでしょうか。お尋ねをいたします。地域包括支援センターへ職員2名の配置について理事者の見解をお示しください。 ○丹生谷利和議長 矢野保健福祉部長。 ◎矢野一郎保健福祉部長 本市では、地域包括支援センター業務の公正・中立性の確保に取り組むことは、適正な介護サービスの提供のためにも重要なことであると認識しています。そこで、これまでも介護サービス事業所等情報提供マニュアルの策定や介護保険課内に設置している基幹型地域包括支援センター職員の定期的な訪問により、業務の実施状況などの確認を行っています。さらに、平成28年度からは、基幹型センターに現場経験のある専門職員を採用し、より詳細な状況把握に努めるとともに、指導などの強化に取り組むことにしていることから、各センターへの市職員の配置については考えていません。今後もさらなる公正・中立性の確保に向け、日々本市の取り組みを検証し、よりよい仕組みづくりを追求していきたいと考えています。以上でございます。 ○丹生谷利和議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 ぜひ円滑なセンター運営ができるよう、日ごろより連携強化をしていただきながら取り組んでいただけたらと思います。 以上で、一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○丹生谷利和議長 以上で、岡議員の一般質問を終わります。 以上で、本日の一般質問は終わりました。   ──────────────── ○丹生谷利和議長 以上で、日程は全部終了いたしました。 明日3月5日及び6日は市の休日により休会、3月7日は定刻から会議を開きます。   ──────────────── ○丹生谷利和議長 本日は、これをもちまして散会いたします。       午後8時25分散会  ───────────────────────────────────────────    地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。                      松山市議会 議  長  丹生谷 利 和                            議  員  渡 部   昭                            議  員  友 近   正...